何のために戦う? 故郷を護るためよ。

読了後に、アニメ版ガンダムUCのロニ・ガーベイが呟いた「バナージ。哀しいね」のセリフを思い出しました。
戦国時代。脇役にも脇役なりの思惑があったとは理解しても、具体的なイメージは湧きません。本作品では、主人公順慶が自分の矜持を見付け、時代の奔流の中で矜持を手放さずにいる困難に直面する様が丁寧に描かれています。
明智光秀も、時代劇ドラマに登場する時は神経質そうな人物に描かれることが多いですが、脇役の視点からは魅力的な人物として描写されます。
そんなキャラが他にも登場します。
織田信長も登場するのですが、本作品ではチョイ役で、戦史の脇役が中心となる展開は、サラリーマンの中間管理職をやった経験を持つ方には、感情移入し易いと思います。
目線を変えた戦国ドラマは面白いです。

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