小生、なんでもSFでいいと思っています。

 小説ジャンルで言えば「本格」ミステリとは何か、あるいはライトノベルとは何か、音楽で言えばロックとは何か、あるいはジャズとは何か。

 どれもこれも語るには難しすぎる問題で、大体それっぽきゃあなんでもいいよ、と思う自分も確かにいるし、しかし、その反面俺の中では確固たる「これは○○だ(あるいは○○度が高い)けどこれはそうでもない(他のジャンルだ)」みたいな軸が存在することも確かで、だからSF結構好きなんですよね、という会話はそれ単独ではディスコミュニケーションを生み出したりして、つまり結構メンドクサイ話なのである。

 とにかくそういうメンドクサイ、なんとなくコワイ、SF警察を取り巻く言説についての人を怖がらせることのない「呟き(考察、ではなく)」の物語である。このSF警察幹部氏の語り口はとても呑気であるので、それを読むとほっとする。ありがたいことである。

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