概要
異世界SFヒロイックファンタジー。
白き鎧と、黒き鎧の伝説によって支配される世界。
こちらの世界の高校生・内藤祐哉は、身罷ったその異世界の王の身代わりとして、かの世界に掠め取られる。
友人・佐竹煌之(あきゆき)は彼を追うが、こちら側での僅かの時間差から、向こうではすでに七年の歳月が流れてしまっていた。
言葉も分からぬ古代・中世風の世界で内藤を探す佐竹だったが、たまたま参加した武術の試合を見に訪れた国王が、成長した内藤にそっくりで…。が、彼に過去の記憶はなかった。
やがて二つの国の所有する白き鎧と黒き鎧の伝説と秘密を知り、佐竹は敵国、黒き鎧の王と戦う決意をする――。
どうぞよろしくお願いします!
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- ★★★ Excellent!!!友のために振るう剣は、やがて世界を蓋う妄信と敵意の闇を斬り開く。
高校生の内藤祐哉は、二ヶ月前に母を事故で喪い、父と弟と三人で暮らしている。部活動をやめ、まだ幼い弟・洋介の面倒をみる日々。買い出しに行き、学童に迎えに行き、宿題もみてやらなければならない。
ある日、内藤は、買い物中に同級生の佐竹煌之に声をかけられた。イケメンで成績優秀だが無愛想な佐竹を、内藤は始め敬遠していたが、意外に親切で料理も出来、幼い弟の相手もしてくれるので、次第に心をゆるすようになっていった。
やがて、内藤は悪夢をみるようになる。闇の向こうから彼を呼ぶ声に悩ませられていたが、ある時、闇が空間に口を開け、彼を吸い込んだ。内藤は、咄嗟に連れていた洋介を、佐竹に託す。
しかし、佐竹もまた、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!信念を貫く主人公が魅力的な王道ファンタジー
異世界に囚われてしまった高校生がヒーローとして活躍する物語…と聞けば、昨今流行りの漫画チックなライトノベルのように聞こえるが、完全に予想を覆してくれた。
素晴らしい! の一言でしか表現しようがないほどの「王道ヒロイック・ファンタジー」。
世界観、物語の進行もしっかりと構築されていて、知らぬ間にぐいぐいと物語の中に引き込まれてしまう。
物静かで礼儀正しく、女子供に優しく、しかも剣の腕が立つ主人公が、なんともカッコ良すぎ。こちらの世界では高校生の設定だが、異世界に囚われて以降、「本当に未成年?」と言うくらいの存在感を醸し出している。
シリアスなハイファンタジーは読み飽きない! という事を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大切な友を取り返すため、少年は新たな世界へ挑む
異世界へ招かれる王道なファンタジー物に見えて、細部ではオリジナリティが光っている作品でした。
一般的にイメージされるような中世ファンタジーが舞台ではなく、古代アジアや中国といった世界観。腕に自信があるので、剣で悪い奴らをなぎ倒す……といった展開ではなく、文官としての地位を確立していったり。更には算盤を開発したりと、この作品ならではの展開が繰り広げられ、飽きることなく楽しめました。
そうした異世界の文化、風土が緻密に設計されており、文章と相まってとても丁寧な作品作りであるなという印象を受けました。
派手な描写やスピーディーな展開を求める人には水が合わないかもしれませんが、重厚で骨太なファンタジ…続きを読む