女子高生の目に映る鮮やかで輪郭の欠けた日常

思わず作家読みしてしまうほどはまってしまいました。
でもやっぱりこの話が一番好きかもしれない。

少女の目にサキはとことん偽善的に写っているけれども、彼女のその前に進もうとあがいている姿、それがいつのまにか少女の生きるという情動に火をつけたのではないか。
最後の余韻が心地よかったですが、簡単に感想のつけられる話ではなかったです。心にずっとひっかかって抜けない刺のような。

筆者の方が多分芥川ファンでおられるので、そのへんちょっと贔屓目に見てしまっているかもしれない。
あともしかすると町田康お好きではないですか?

ふたりとも大ファンな私にはドンピシャの作品でした。
間違ってたらごめんなさい。