思い切った舞台設定を前提に繰り広げられる未来少年コナン

未読の閲覧者の為に、誤解を恐れずに、既存作品を例示します。イメージアップの足掛かりとしての例示です。
世紀末の世界を舞台に、若い男女が心を通わすという点は、未来少年コナンを彷彿させます。ですが、主人公の少年はコナンのように怪力ではありませんし、その彼女もラナのようにテレパシーで鳥と会話することもできません。
また、気象変動の設定が、良く考えられ、且つブっ飛んだ設定ですが、田中芳樹先生の七都市物語を彷彿させます。この例示は、如何ともし難い世界環境の中で精一杯努力するという点が似ているだけで、戦闘シーンが相次ぐわけではありません。
舞台が山手線沿線と横浜に限られているので、土地勘のある東京在住者と東京勤務者には感情移入し易いです。
感情移入といえば、若い男女が心を通わすところが最大の読みどころだと思いますが、良く描けていると思います。
最後に作者に向けて一言。彼女に持たせた小道具。上手いと思いました。小道具に過ぎませんが、その小道具中心に物語が展開しますもんね。

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