裁判へ行こう!

作者 空っ手

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★★★ Excellent!!!

死んだ伯父の借金を相続してしまったことから始まる、裁判の顛末。誰にでも起こりえることだけど、身近ではない問題。
とても興味深く読めました。フィクションというよりも、ドキュメンタリーに近い感じのリアリティです。
とりあえず、「相続放棄」をすぐするべし!ってことですね。

★★ Very Good!!

相続放棄に関連した作者の体験記(?)を綴ったものです。親に借金が有る場合も相続放棄の手続きをしないと大変な事態になるとは、身近な人の経験を通じて知っていました。でも、知らない方が大半だと思うので、この様な作品は重要だと思います。
さて、作者は文語調で書き綴っていて、私なんかには非常に楽しめました。取るに足らない事も文語調で書くと、場違いな格調を生んで面白いんですよね。反面、世間には文語調と距離を置く人の方が多いんでしょうが、貴方(貴女)の人生リスクの1つを予防する知恵を付けると思って、頑張って読んでみましょう。

★★★ Excellent!!!

何気のない描写、例えば裁判所でエアコンの温度は丁度いいですか?と聞かれたり、そういう細かいところがすばらしく現実的で見入ってしまいました。

相続放棄の重要性等、生活必需知識が書かれていると思います。法的知識はあったほうが良いと思わせられる良作です。

★★★ Excellent!!!

フィクションであるのに、ノンフィクションと思わずにはいられない濃厚な物語、確かに実体験が生きている作品です。実際ぼくの親も何度も裁判をしたことがあるのですが、これほどに大変なものなのかとはじめて知りました。できれば訴状はいただきたくないものですが、それでも向こう側からやってきたときはこの物語を思い出してできるだげのことはしないといけないかもしれないなとも。それにしても相続はマイナスの場合は放棄しろと言いますが、期限があるんですね。気を付けよう。ためになる物語だったです。知ること大事だなぁと思わせてくれるとともに、しっかりとした文章に最後までぐいっと読まされました。

★★★ Excellent!!!

疎遠にしていた親類から突然、負債を相続することになり、簡易裁判所に呼び出される事態になった主人公。

その戸惑い、苛立ち、弁護士や身内の様子、裁判所内の描写……どれも、実体験を元にされているだけあって、とても現実味があり克明で、まるで読者自らが体験しているような錯覚にすら陥ります。

悪徳業者が、簡易裁判所をうまく利用して債権を取り立てているという話はちょくちょく聞いたことがあります。

自分はどこにも債務なんてないしと安穏とするのではなく、この主人公のように相続で巻き込まれることもあるのですから、もし万が一そういう事態になった時に、この小説は貴重な指針の一つになるのではないでしょうか。

そういった意味で、他に類を見ない貴重な小説だと思いました。

現代社会を生きる上での必読書ともいえるべきものを書いてくださり、ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

現代日本の闇を垣間見た気がしました。
身近にある恐怖を、実に淡々と、究めて心に訴えかける表現で抉り取るように書かれています。
豊富な語彙と表現力は、主人公ひいては作者様の心理をより鮮明に描くことに寄与しており、推敲の度合いからも、非常に精度の高い作品と認めざるを得ません。
ゴトリという音は、明日あなたの家で鳴り響くかもしれないのです。

一応の改善点としては、難読漢字にルビを振っていただければ、より万人に読みやすく仕上がったかもしれなせん。