2016年公開、今は2022年。
時が経っても、ずっと忘れず、僕の心の中に残っていた、お気に入りの作品です。
これはある日本人思想家が言ったこと。
「例えばそれが仕事だからと言って、ミステリー作家が頭の中で“面白い人の殺め方を無際限にバンバン考えている”とき、彼の魂は救われるだろうか?」。
時は上に立つ指導者によって、戦火がくすぶる時代。さも大義はあるのだろう。さも覚悟もあるのだろう。無辜の民の事情を全く考慮しなかったわけでもないかもしれない。
…でも、だからこそ、市民である私たちが、または書き手である私たちが、携えておくべき心は何か。「現実で損なわせるのは悪だけれど、空想の中で傷つけるのは良かろう…」、本当にそうだろうか?戦乱立ち込める“今”だからこそ、改めて見つめ直したい優れた作品。大好きです。
創作をする人全てに読んでもらいたい作品。
特にいつもエタってる人には恐怖を感じる程の内容でしょう。
自分の生み出したキャラに責任を持つ事、無責任にキャラの人生を弄ばない事。創作キャラ達も生きているんだとこの作品を読めば実感出来ると思います。
創作キャラは物語を動かす為に生まれた存在。彼らの人生を全うさせてあげれば、彼らはたとえどんな境遇でも不満を抱く事はないのです。
だからこそ物語は完結させなければいけない。軽々しく創作してはいけない……。
この作品を読んで創作に対する心構えを強く意識しました。
自分も何作か未完のまま放置している作品があります。彼らの活躍を、物語の続きを書かなくちゃ……。そう、裁判で訴えられる前に。