作家にとって大切なこと

2016年公開、今は2022年。
時が経っても、ずっと忘れず、僕の心の中に残っていた、お気に入りの作品です。


これはある日本人思想家が言ったこと。
「例えばそれが仕事だからと言って、ミステリー作家が頭の中で“面白い人の殺め方を無際限にバンバン考えている”とき、彼の魂は救われるだろうか?」。

時は上に立つ指導者によって、戦火がくすぶる時代。さも大義はあるのだろう。さも覚悟もあるのだろう。無辜の民の事情を全く考慮しなかったわけでもないかもしれない。
…でも、だからこそ、市民である私たちが、または書き手である私たちが、携えておくべき心は何か。「現実で損なわせるのは悪だけれど、空想の中で傷つけるのは良かろう…」、本当にそうだろうか?戦乱立ち込める“今”だからこそ、改めて見つめ直したい優れた作品。大好きです。

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