ねっとりとした幻想感を味わえる男女の物語。

高橋留美子先生のコミックス「人魚の森」で感じるようなネットリ感が漂います。ホラー系じゃないです。魚類や両生類の体表に浮かぶ不快なネットリ感じゃなくて、何と表現すれば良いんだろう?もう胎児の頃は憶えていませんが、羊水に浸っているような、温かいネットリ感。それを感じさせる表現力が凄いです。
最後の出典は、ワンフレーズに関するものですよね?本作品自体が文学者の手に依るものか?と一瞬戸惑いました。現代を舞台にしているので、冷静に考えれば直ぐに誤解だと分かるのですが、それほどに引き込まれる作品です。
短編にはMAX2つが信条なんですが、星3つ付けました。
(閲覧者へ)
作者の「宇宙の缶詰」もお勧めです。幻想的な点は同じですが、こっちはネットリ感ではなくて、著しく湿度の低い感じの作品です。下手な説明ですが、読めば分かります。
他の作品は未読なので、何とも言えません。

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