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概要
とおくへ、とおくへ。
「ひとの生はね、飴玉のようなものだ。気づいたときには、溶けてなくなってる。口の中には甘さと、残り香だけがあとをひく。あたしはそれを美しいと思うんだ――」
と、テグリは言う。
とおくとおく、かなたの星。
ぼくと「彼女」だけの星。
ぼくがいて、「彼女」がいる。
湧き出る水、降ってくる食べもの、小さな家。ぼくたちの世界は完結していて、何不自由ない。ぼくは「彼女」が好きで、「彼女」はぼくが好きで、満ち足りた毎日だった。
そう、満ち足りた毎日だったんだ――。
どうして空は青いのだろう。
どうして風は吹くのだろう。
どうして涙は流れるのだろう。
どうして「彼女」は、動かないんだろう。
とおくへ、とおくへ。
ぼくとテグリの、星を巡る旅がはじまる。
と、テグリは言う。
とおくとおく、かなたの星。
ぼくと「彼女」だけの星。
ぼくがいて、「彼女」がいる。
湧き出る水、降ってくる食べもの、小さな家。ぼくたちの世界は完結していて、何不自由ない。ぼくは「彼女」が好きで、「彼女」はぼくが好きで、満ち足りた毎日だった。
そう、満ち足りた毎日だったんだ――。
どうして空は青いのだろう。
どうして風は吹くのだろう。
どうして涙は流れるのだろう。
どうして「彼女」は、動かないんだろう。
とおくへ、とおくへ。
ぼくとテグリの、星を巡る旅がはじまる。
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