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概要
その苦情、作者に言ってください。俺たち、ただの書店員と読者ですから。
三日月書店、午後九時。
店員が帰り、照明が消えた店内に、本好きの藤井と元書店員の佐伯が現れる。
静かに読書を楽しむはずの夜。けれど、本棚の向こうから訪れるのは、ひと癖あるお客様ばかり。
「逆ハーレムなんて、お断りですわ」
「私の推理に穴があるのではない。作者が間違えたのだ!」
「私、イタリアン風肉じゃがです」
恋する令嬢、怒れる名探偵、分量を訂正してほしい料理まで。本から抜け出した彼らの悩みに、二人はページをめくりながら付き合っていく。
「接客中でーす」
「俺、客だし」
笑って、ときどき胸が温かくなる、閉店後の書店の日常。
ただ、二人にも思い出せないことがある。
なぜ自分たちは、この店の夜にいるのだろう。
利益は一切ございません。今夜も、本から客が来る。
店員が帰り、照明が消えた店内に、本好きの藤井と元書店員の佐伯が現れる。
静かに読書を楽しむはずの夜。けれど、本棚の向こうから訪れるのは、ひと癖あるお客様ばかり。
「逆ハーレムなんて、お断りですわ」
「私の推理に穴があるのではない。作者が間違えたのだ!」
「私、イタリアン風肉じゃがです」
恋する令嬢、怒れる名探偵、分量を訂正してほしい料理まで。本から抜け出した彼らの悩みに、二人はページをめくりながら付き合っていく。
「接客中でーす」
「俺、客だし」
笑って、ときどき胸が温かくなる、閉店後の書店の日常。
ただ、二人にも思い出せないことがある。
なぜ自分たちは、この店の夜にいるのだろう。
利益は一切ございません。今夜も、本から客が来る。
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