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そして闇を抱くについて

この作品を改稿しながら思ったのは、どう売るのか? ということでした。
最近選評シートでも売れるビジョンが浮ばないという文言がよく見られて、読み返してみるとまあそうだよなと納得させられちゃいます。

そして闇を抱くはミステリーと和風ファンタジーが合わさった群像劇です。
ただでさえ難しい群像劇に難易度の高いミステリーをぶち込み、さらに妖怪や陰陽師で味付けしちゃってます。
個人的には上手くいったと思ってたけど、結果は散々でしたね。

ならどこが悪いのかと言えば、やりすぎたのが問題な気がします。
殺人事件にせよ、妖怪や真言などの調べ物にせよ、ラストにせよ。
派手すぎるというか、そこに着地するのかというか。
でも直せと言われてもこれはこれだからと言うしかない気がします。

売れ線に持っていくとしたらほのぼの妖怪ミステリーでしょうね。
その場合短編連作で、社が探偵、小白が助手ですかね。
詩織と蓮はまあ、それをじとっと見てるというか。
妖怪が人に干渉して事件を起こし、社が解決していく感じ。
それもありっちゃありかな。
やりつくされてる気はするけど。

この作品はミステリーライクです。
刑事の名前が綾辻なのは見直して苦笑しました。
まあこの時の自分がこれでいくって決めたならいいですけど。

一時期本気でミステリーを書き続けようかと思ってましたけど、今は色々手を出しすぎずに、まず一つのジャンルをやり切ってみようと思ってます。

とかなんとか言いながら大橋さんとかいう訳の分からないものを書いたり……。

ドグマにせよ、ひきこもりにせよ、このそして闇を抱くにせよ。
読み返して思ったのは構成は意外と頑張ってるなーということでした。
特にそして闇を抱くはキャラがそれぞれ意志を持って動いてるので、その割にはまとまりを感じました。
まあ自分だけかもしれませんけど。

ただやっぱり題材がニッチすぎるんですよね。
ニッチな題材で書く時はメジャーな要素をメインに入れるべきだと思います。
メインはあくまでメジャー、つまりラブコメやファンタジーで主人公が活躍したり、ハーレムになったりする方で、そこへニッチな要素を入れる。
ニッチなものはあくまでワンポイントであるべきなんですよね。
それだけでも読者は新しいものだと思ってくれるんですから。
書いてる方は全然新しくないって思ってるでしょうけど。
だけど自分はニッチをメインに持ってきて間違ってる。
王道を避けてるというか、逃げてるというか。
そこが課題かなと思いました。

あとはキャラですね。
ミステリーの場合探偵と助手以外をやりすぎるとダメだと思うんですが、逆に探偵は飛び抜けてた方が良いんです。
ホームズなんか典型ですね。

もっとキャラを作り込めば他で楽できるんでしょう。
ストーリー先攻型の自分としては蔑ろにしてきた部分です。
シンプルな物語に、なにかワンポイント持った作り込んだキャラが売れ線なんだろうとは思います。

ストーリーもやりすぎず、しっかりまとまってる感じ。
自分の作品にはそこが足りないなと思う今日この頃です。
長編を作る思考で中編を書いてるから盛り込みすぎになって読みづらさを感じてしまいます。
他人の作品だと分かるんですけど、それを自分の作品に持ってくるのが苦手なんでよね……。

一度単行本五冊分くらいのものを書いてみるのもいいかもしれません。
その為の赤のパンドラワルツなんですけど、後回しになっちゃってますね。

忙しい時期の改稿は疲れましたが、昔の作品を読み返す良い機会になりました。
カクヨムではこれからもテーマで募集をかけてほしいと思います。
そのたびに昔の原稿を引っ張り出して見直すのも今の自分には必要なことだろうし。

とりあえず今は電撃向けをがんばろう。



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