作者は時おり寄らしていただいている、鈴ノ木 鈴ノ子さんです。キャッチフレーズとタイトルからご紹介させていただきます。
バスの止まらないバス停に今日もまた柏原さんは座る。 『バス停に座りてバスを待つ』
この作品は、2,905文字で描かれた現代ドラマの短編小説です。
まるで秋風薫る名作映画のワンシーンを観ているかのような気分にさせます。もちろんのこと、僕にはこのような切なくも美しい世界観は描けません。少しだけ、僕のレビューコメントから内容を紹介させてください。
この物語は、認知症を患う柏原さんが、毎日バスの来ない停留所で亡き夫を待ち続ける感動的なストーリーです。彼女の記憶の中では、何年経っても深い愛情で結ばれた夫が生き続けており、その愛情が彼女の心を支えています。
文章の端々から、柏原さんの一途な熱い思いと、彼女を取り巻く人々の優しさが心に響きます。特に、バス停で今は亡き夫を待ち続ける姿は、読めば読むほど強い印象を与え、目頭が熱くなります。
この物語は、柏原さんの姿を通して、愛の力と人間の強さを訴えかけています。彼女の過去の悲劇と現在の穏やかな日常が対比され、深い感動を与えます。また、周囲の人々の温かい支援と理解が、彼女の生活を支えている様子が丁寧に描かれており、気持ちが和らぐ作品です。
お時間のある際に、ぜひともお立ち寄りください。
https://kakuyomu.jp/works/16818093085259962398作品の雰囲気に合わせて、イラストを描いてもらいました。