もうちょっと葛藤、ていうか創作上のジレンマ、みたいなのを書こうかな?
いや、全然重たい話じゃないです。
魔法のお話です。
たとえば手の平から炎を出せる人がいるとします。それを成す為にはどんな条件が必要でしょう?
熱を出すだけだと無理ですよね。
空気が空気だけで燃焼するのは難しい。
大気中に一番多く含まれる窒素はかなりの高熱で酸化されますが、他の物の燃焼(炭素とか)つまり炎が先にあって酸化します。その反応で炎が出るというのは聞いた事がありません。もし炎が発生するなら雷が落ちた時なんかでは「空気自体」が燃える反応を視認出来てなくてはなりません。
この文章を読んだ人はきっと、
「は? 何言ってんの? なんでそんなのにこだわるの? 馬鹿じゃないの?」
ってなるでしょう。僕もです。
ただシンプルに「この人の手からは火が出る」で良いと思います。
でもそういう事を気にしちゃうのです。
あとは「水を新たに作り出す」「土を生み出す」みたいな時も、変な事考えます。
まず物質がどういう経緯で出来るのかというとです。光子(光の粒)が互いを反粒子とみなしてぶつかり一つになって物質という物が生まれます。ですが、普通の状態だとそうはなりません。
同じ直線上を光子が逆方向に移動して、やがて同じ座標で重なるとどうなるのか。
互いに通り抜けます。透過します。ぶつからないのです。
光子がぶつかり合う為にはガンマ線よりもさらに強いエネルギーが必要でして、だからこそ原子核が崩壊し中性子を放出する時にそれ以外の熱エネルギーだったり光だったりを生みますし、中性子が崩壊する時に陽子や電子やニュートリノなんかに分かれたりします。この時にも他のカタチでエネルギーは放出されます。
更に陽子もいずれは崩壊して光子とニュートリノになったり、最新の研究では電子も非常に長い時間をかけて崩壊するだろう、とか言われてます。
長々と書きましたが要するに、物質が物質でなくなる時にものすごーく大きなエネルギーが発生するので、逆に物質が生まれる為にもものすごーく沢山のエネルギーが必要なワケです。
なのに水を生み出す? 土を生み出す?
人間が? 精霊とかの力を借りて?
精霊って何者?
ってなるわけです。
おかしいでしょう?
僕もです。
「んなもんどうでも良いじゃん!」ってなる自分も確かに居ます。
むしろ、その方が良いと思います。
でも考えちゃうんです。
原因はわかってます。
調べるから、です。
色んな事を調べていき、それとは違う「矛盾」を発見してしまうと「そうはならないだろう」という感想が生まれます。
今まで知らなかった事を知る事で考え方が、世界が、確かに広がる事もあります。ていうか、そういう事の方が多いです。
なんですけど、調べる事によって考え方が狭くなる、って事象も確かに存在するのです。
アレです。
子供が「こうだったら良いなぁ」「こういう事したい」「きっとこういう事ができるはず」みたいな事を言うじゃないですか。
それを聞いた大人は「可愛い考えだけど、出来るわけないじゃん」という感想を持ちます。
それと一緒だと思うんすよねー。
物語描きとして致命的、と言っても良いかもしれません。だから抑える必要があると思うんすよ。
どこまでを子供として描くか、どこからを大人として描くか。
非常に悩ましい、そんなお話でした。
過ぎたるは及ばざるが如し。
マジでそう思います。笑