新しいお題が出たから続きを描いてる最中である三題噺用の異世界ファンタジーの宣伝も兼ねて、異世界ファンタジー自体の魅力を僕なりに語ろうと今朝、出勤前の短い時間で途中まで書いてました。
先程ショッキングなニュースが流れてきて、こういった記事を楽しめる人は少ないと思いますが、せっかく書いたので、このまま書きます。
僕がWEB小説を始めた理由は異世界ファンタジーを描きたかったからである。
んで僕は「どうせ異世界描くなら一から世界を作りたいよね」という事で色々と人類の起源とかを僕なりに調べたりした。そして「ホモサピエンスとネアンデールタール人の脳の違い」的な学術記事を読んだ時、SF志向に転向した。
脳の発達過程がチンパンジーなどに近く、小脳が我々ホモサピエンスよりも小さなネアンデールタール人が、どのように三十六万年も生きたのか。
どのようにして一万年以上もの間ホモサピエンスと共存できたのか。
なぜ滅びたのか。
「どのような設定を追加すれば滅びずにいられたのか」
その考えと粘菌コンピュータとか二進法なんかを組み合わせて浮かんだアイディアで描いていたのが「心の繋がる未来」だったりした。
まだ全然改稿できてないので、まだ非公開。
んでんで、作品のアイディアに落とし込んでない情報として「アルコールの話」がある。
近年、人類がなぜ木から降りたのかについての考察で「森林内の気温が上がると地上で活動する時間が長くなり、それが理由ではないか」という説が有力だったりする。ゴリラやボノボなどを観察して得られた考えだ。
では、なぜ本格的に地上で生活するようになったのか、というモノの理由付けに「アルコール説」というものがある。昔NHKでも特集していたかなりユニークで、ポピュラーな、面白い説である。
アルコールを分解できる酵素はヒトの他に多くの霊長類が持っていたりするが、人類のアルコールの代謝は、類人猿と比べて四十倍。それが今日の人類の発展に繋がったという説。
長い乾季が続けば餌が不足する。
地面に落ちた木の実や他の生き物の死骸を食べる必要がある。
それらが腐る。それでも食べて生き残る。
腐ったもの(特に糖分と水分の多い果物)にはアルコールが発生して、それを好む個体が生き延びる。
的なヤツ。
更に話は飛躍する。
実は個の生き物としての人間を見たならば、ある程度のまとまった集団で狩りをしたりする方が効率が良い。
農耕なんかは土地を作ったりする手間も多く、失敗したりしたら全ての努力が水の泡になる事も多い。リスクが高め。
狩猟採集は「既に存在するもの」を糧とする為、行き当たりばったりでも高い栄養を得ることができる。あとは、ちょっと嫌な話だけど、限られた餌を取り合うので「人間が増えすぎることもない」。
それでもなぜ農耕を選んだのか?
お酒を作る為である。
だから、一つの土地に定住し、移動する時間が減った事で、考え、話し合う時間が増えた。
あらゆる物事に対する効率化が進んだ。
人口もどんどん増えたし、狩猟生活を捨てた事で、「狩猟採集の効率化も進んだ」。
剣とか槍とか弓ならともかく、大砲とか銃なんて、狩猟生活だけしてる人たちでは考えつく事もないだろう。糞尿とかをほっといて違うトコに行ったり、外敵から隠れる為に猫みたいに埋めたりするのだから。
スペインのコロンブスが当初の予定を変更してカリブ海のサン•サルバドル島に上陸したのも、飲み水がわりのビールが無くなったからであるとも言われてるし、その後にイギリスが主として開拓し始めたのも、そこでビールを作るためと言われている。
という事で、アルコールが今の世界を作ったと言っても過言ではないのだけど、同時に、だからこそ人類は「酷いことができるようになった」のだとも僕は考える。
繰り返すが、人間はもともと狩猟民族である。獲物を狩ったり外敵を蹴落とす性質を持っている。そうでなければ、かなり後期ではあるが氷河時代を、生き延びてはいない。
それは本来なら外敵の存在しないハズの現代でも残っている。争うし、殺し合うし、一方的に蹂躙しようとしたりするし、それらを「楽しい」と感じる生き物だ。
だから、それらも効率化されているのである。
よし、異世界に繋げよう。
ナーロッパ、と呼ばれるシェアされたファンタジーの世界観に今でも一定数のファンがいる。所謂「中世ヨーロッパっぽい世界観」のこと。
あれを僕は絶妙なバランスだと感じた。
倫理観や文化的なものの発展は遅れているものの、そこには人々がいて、色々な役割がある。更に攻撃できる対象の敵やモンスターに、冒険者のような「戦いを肯定してくれる職業」もある。
お金や権力に興味がある人は、敵やモンスターを倒して大衆に認められて成り上がれば良いし。
人々との繋がりを求める人ならただ会話と日常生活を送れば良い。
一人で生きていきたい人は、土地の所有者と良好な関係を築いて、天狗のような生活をしながらスローライフもできる。
完成度がぱない。
だから僕も、SFの他に「純粋なファンタジー」として、そういう作品を描き始めた。三題噺のお題と折り合いをつけながら、世界観とキャラクターを小出しにして物語を紡ぐのもめちゃくちゃ楽しい。
皆様にも是非手に取って、読んでいただきたい(まだ最新のは描いてる途中)。
https://kakuyomu.jp/works/16817139555184906428 そしてできるならば、この企画に参加してみて欲しい。きっと楽しいから。
https://kakuyomu.jp/user_events/16817139556228087207