文字数の関係で作品内にあとがきを書けなかったので、ここに書く。
僕が「笹山 大吉」を思いついたのは先日、とある老人とすれ違ったからだ。
僕が帰宅途中に歩いていると、前方からデカい声で独り言を言う老人が歩いて来る。距離が近づくにつれ、それがマイク付きワイヤレスイヤホンを使った通話である事に気がついた。
そしてすれ違う時、印象的なセリフが僕の耳に入る。
「おいおい、まるで心中みたいだ。俺にそんな事洗いざらい話してさ、一緒に死んでくれとか言うつもりかな?」
凄く、セクシーだと思った。
だから絶対に老人を主役にした物語を描きたくなったのだ。
理由は以上。
ところで、ミステリーというカテゴリーについて、他の作者さんと話した事がある。どうやら推理とかするだけがミステリーではないようだ。
事件が起こらないミステリー。
犯人が最初からわかってるミステリー。
日常の謎を追うミステリー。
警察モノミステリー。
サスペンスやホラーも広義ではミステリーに分類されるようである。
でも、なんでもアリってわけでもなく、要点をおさえる必要はあるみたい。
でもでも、ノックスの十戒を違反しているミステリーの方が多いようにも感じる。
ので、自由に描いてみた。
嫌悪感を感じる人もいるだろう。そこは覚悟して描いている。
それでも、楽しんで描くことを優先した事に悔いはない。
そして、もし皆さんも楽しんでくれる事があるのなら、それ以上の喜びはないわけである。
https://kakuyomu.jp/works/16816927863112315778