わたくし、今日は町内にございます行きつけのサロンへ来ております。
夏フェスに、我がロックバンドが参加いたしますの。
あっ、夏フェスと申しましても、「フジ・ロック・フェスティバル」や「サマー・ソニック」と申しますような大規模な会場ではございませぬ。
町内で開催されます夏フェス、ぶっちゃけ納涼盆踊り大会と呼ばれております。
わたくしは、天然ウエーブのセミロングヘアでございます。
普段はベージュのレベル8程度にしております。
今回は夏フェス用に、少し毛先に向けてグラデーションのカラーリング(グリーンがいいかしら)をしていただくつもりですの。
サロンの先生は三十歳代の殿方で、常に目の痛くなるようなイエローのシャツに、パツンパツンの黒いレギンス、そしてなぜか素足に高下駄というスタイルでいらっしゃいます。大道芸人?
「あら、いらっしゃぁい、つばきちゃん」
「こんにちは、先生。予約時間に少し早かったかしら」
「いいのいいの、つばきちゃんはアタクシの大のお得意さまよ。他のババア連中を断ったって、つばきちゃんの髪をいじりたいの」
先生の口調はこうでございますけど、恋愛対象は女性一本とうかがっております。
「ささ、こちらにいらして。これだけ紫外線が強いと、つばきちゃんの柔らかな髪もかなり傷んでるかもね」
わたくしはカット用の椅子に腰を降ろしました。
広い店内に数名の若いスタッフや、ご近所の奥さまらしきかたがいらっしゃいます。
先生はわたくしの両肩に手を添えられ、耳元でささやかれました。
「つばきちゃん、今日はツイテルわよ」
「えっ? 怨霊が?」
「違うわよう。実はね、今日はアタクシのヘアカットの師匠が朝からいらしてるの」
「まあっ、先生のお師匠さまが、ですか」
「そうなの。もう今は引退なさってね。全国にいるアタクシのようなお弟子のお店を回って、技術を点検なさってるの。昔は美容師の日本代表として世界大会で準優勝なさった、それはもう凄い神業の持ち主よ」
「先生がおっしゃるんですから、偉大な美容師さまなのですわね」
「そうよう。それでね、先生が今日は特別に、カットだけですけどやってくださるんですって」
わたくしは「しめた!」と指を鳴らしました。
先生は「お呼びしてくるわね」とウインクなさって、お店の奥へ行かれます。
どんなおかたなのかと、わたくしはワクワクしております。
「師匠、こちらのお客さまをお願いしまぁす」
やや甲高いお声で、先生がお師匠さまをお連れしたようです。
わたくしは「お願いします」と口を開きかけて、そのまま眉間にしわを寄せてしまいました。
「え、え~っと、先生ぇ? こちらはどちら?」
「あらやだあ、今お話ししたアタクシの師である、GEN-SAN大先生よ」
「げ、げんさん?」
そこにはグレーの上下の作業服に、JAの刺しゅう入り帽子をハスに被ったご老人が立っていらしたのです。鼻の下とアゴには白いお髭が。
しかも腰には太いベルトを巻いていらして、大きな植木用ハサミや糸ノコに何故かトンカチまでぶら下げておられます。ト、トンカチ?
「つばきちゃん、よかったわねえ。アタクシも久しぶりに師匠の華麗なるカッティングが見られるわあ」
「い、いやいや、ちょっとお待ちになって、先生。どこからどう見ても、美容師さまではなく植木職人さまではございませんこと」
「師匠はアルバイトでJAの臨時職員も兼ねてらっしゃるけど、大丈夫よ」
GEN-SANさまは腰から剪定用の黒いハサミを取り、シャキシャキシャキ~ンッと鳴らされました。
わたくしは凍りついたまま、切れ長二重の目元だけでその恐怖のハサミを凝視いたしました。
一時間後、見事にわたくしのイメージ通りにカットいただいたときには、ド~ッと大量の汗が流れおちていました。さすがは偉大な美容師さま。剪定用ハサミや糸ノコを、それは見事な技で駆使されました。
トンカチは結局使用なさいませんでした。気になりますわねえ。
カラーリングしている間に、カクヨムさまをチェックいたします。
あ、「二十歳のおばあちゃんへ」にレビューとお★さまをいただいております!
叶 良辰さま、
こちらでは初めまして! この度はご多忙の中お目通し下さり、またレビューまで頂戴いたしまして誠にありがとうございます!
素敵なお話だなんて、嬉しい♡ 陳腐な表現だなんてとんでもございませぬ。愛に恋、とても美しい日本語でございます。奥方さまがいらっしゃいますのね? どうぞ仲良う睦まじくいつまでもお二人で♡
心より御礼申し上げます♪
今後ともよろしくお願い申し上げます!
楠園さま、
どうも初めまして! お忙しい中にも関わらずご覧下さり、またお★さままでいただきまして、誠にありがとうございます!
お目汚しでなければ幸いでございます。
心より御礼申し上げます♪
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!
あ、「カクヨム・パラレル・ワールド」にレビューを頂戴しております!
叶 良辰さま、
続けてご覧いただけて、誠にありがとうございます!
望外なレビューを頂戴して、嬉しい♡ こっそりと近況ノートにて公開しておりましたの。アシシさまとおっしゃる盟友が立ち上げられた企画参加作でございます。この世界では誰もが自由にカクヨムしております☆ 言うなれば、桃源郷かもしれませぬ。ちょっとコワいですけど。
心より御礼申し上げます♪
あ、「THE☆騎士MEN」にレビューをいただいております!
叶 良辰さま、
あな嬉しや! 10万字強の長編までご覧くださって、誠にありがとうございます! 街コン受賞候補だなんて、嬉しい♡ いえいえ、名古屋はいたって普通の町でございますわよ。刀木自称隊長と伊里亜ちゃんの恋の行方は果たして? こんな戦隊モノも、たまには良いかしら。タイトルは、ええ、ない知恵を絞ってみましたの☆ 半分ギャグですゆえ。
心より御礼申し上げます♪
あ、「明日へ奏でる草笛の音」にレビューを頂戴しております!
桜井今日子さま、
今日子ちゃ~ん、猛暑の中わざわざお目通しくだすって、誠にありがとうございます! 学校の副教材だなんて、嬉しい♡ ほんのたまに、猟奇以外のテーマで描いてしまいます。未来あるお子たちに、夢を持って進んで欲しいなあ、なんて思ったりしております。戦争だけは絶対にダメ! ラストの一行にふれてくだすって感謝申し上げます☆
心より御礼申し上げます♪