先だって、とある大使館のパーティにご招待を受けましたの。
ご存じのように、わたくしって少々引っ込み思案なところがございますでしょ。ですからお断り申し上げたのですが、大使自ら「パーティに飾る花は、あなた以外考えられない」だなんて仰られて。
真紅のパーティドレスに身を包み、いそいそとお出かけいたしましたの。
蝶よ花よと持ち上げられ、殿方たちがわたくしとのご挨拶を交わされたいのか、三十メートルほどの長蛇の列をお作りに。
お陰さまで豪華なお料理は一口もいただけず、ダイエットさせていただきましたわ。
そんな中、ロマンスグレーのイカした、いえ、見目麗しき紳士とお話が合いまして、わたくしはそのおかたのお話をうかがいました。
少し驚きの内容でしたの。
ある日、僕は所用で愛車のBMWのハンドルを握っておりました。
すぐ前を走る材木を積んだトラックを追い抜こうと、アクセルを軽く踏んだとお思いください。
その直後です。
シャツの胸ポケットに入れてあるスマホが、いきなり大音量で鳴りだしたのですよ。
取引先の緊急連絡か、と思い、僕は速度を落として愛車を側道に停めたのです。運転中のスマホは危険ですからね。
その時です。
ガラガラッ! と音を立てて、走るトラックから木材が後ろに転がり落ちたのを目にしたのですよ。
あのまま速度を上げていたらと、僕は肝を冷やしましたよ。
それにしても、救いの主はいった誰なのかと、スマホに視線をもどしました。
着信は電話ではなく、メールでした。
だが待てよ。メール受信はバイブレーションだけにしていたはずなのに、あんな大音量の設定していなかったのだが。
と、眉をひそめてその文章に目を通し、僕は顔面蒼白になったのです。
メールには、こうしたためてありました。
「危なく巻き込まれるところでしたね。運転には充分気を付けましょう。なぜなら、あなたの順番はまだ先ですから。
わたしですか? ウフフ、わたしは、そう死神です」
その殿方はそうおっしゃってウインクをひとつ。
見栄えの良いおかたは、お話もお上手ですわねえ。
わたくしはニコリと笑みを浮かべながら、手にしたスマホでカクヨムさまをチェックいたします。
まあっ! 拙作「猟奇なガール」にレビューとお★さまが!
駄目人間さま、初めまして!
レビューとお★さまをありがとうございます!
面白かったなどとおっしゃっていただくと、わたくしの切れ長二重の目から嬉し涙が溢れて参ります。
次回作への励みになりますの。嬉しい♡
夢見るライオンさま、初めまして!
ご多忙の中お読みくださって、本当にありがとうございます!
あのう……わたくし自身はいたって生真面目な面白みの欠片もない乙女でございますのよ。うふふ。
お時間をねん出いただけたこと、心より御礼申し上げます♡
また拙作をご覧くだすったみなさま、この場をお借りいたしまして、ありがとうございます♡