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そんなたいそうなものを書いているつもりはなくて

ハロゥ、つるです。
文学フリマ東京が終わりました。
新刊として出した処女作の『誰がために花は咲く』が完売してびっくりしました。
といっても売れないだろーと思って少ししか持っていかなかったからなんですけど。ともあれ、ありがとうございます。
ああやって直に「これが読みたかった」と仰って頂ける方にお会いできるから書いていけるのです。webでの発表との大事な二本柱。やっぱりリアルイベントは、いい。来てくださった方、ありがとうございました!

さてやっと気持ちが落ち着いたので、来月締め切りの公募作の仕上げにかかっています。もう何十回目の推敲だろうと思いながら原稿を読み込んでいるので、ズブズブ作品世界に溺れていく…。このままだと、書き上げた直後の、冷静に読めないターンにまた入ってしまうので、出し時なのかなかぁ。でもまだ粘りたい。むむむ。

それと並行して、連載中の『寄る辺なきエトランゼ』も佳境ですので、なんとか進めなければ。
そういえば、この作品については前から書いておきたかったことがあって。
いや、前書いたような気もするんですが、改めて。

この作品に出てくる「ユーラシア革命軍政府」にリアル世界のモデルを見つけて「察し」みたいな感想をいただいたことがあるんですが、モデルはありませんよーん。
まあ確かにあの辺の地理的歴史的なものをなぞって書いている部分は多分にあるので、空気感としてはそうかもしれないですが(独裁国家ですしね)とはいえ、所詮はフィクションですから。

ついでに強く言っておけば、この作品に限らずつるの作品に政治思想は全くないです。感じ取ってもらうのは自由ですが。でも、そんなたいそうなもの、書けないです。そんな筆致の持ち主ではない自覚はさすがにあります。

ただ、いつの時代も起こりえる普遍的なものを書きたいな、と思っています。だから人間をここぞとばかりに書いてるわけで。『ディ・ア・レ・スト』で、あの世界で起こった戦争の詳細とか、時代とか国家名とかを書かなかったのはそのためです。そのおかげで世界観ふわふわのSFになったけど、それでいいんだと思ってます。

どの世界でも時代でも、人間がいればあり得る話。そういうものが書きたいのです。
そして、それを如何にエンタメに落とし込むか。
それを日々、苦慮しております。(だからそれに気づいて言及してくださると本当にうれしいのですよ!)

あー、早く『エトランゼ』書き終えたいです、公募も仕上げたいです。
次なに書きたいのかは、まったくこのふたつで頭を使ってしまっているので思いつかないのですが、まあ、どうせつるのことなので、なんだかんだと書き出すでしょう(願望)。

もうすぐカクヨムコンの結果も出るでしょうしね。これについてはもう「そうですかそうですか」って気持ちで穏やかにいます。『匂い立つは黄金の薔薇』よく読者選考通ってくれたよなぁ。

とりあえずは積読崩しかなぁ…web、電子、紙の本(商業と同人誌共に)えらいことになっているので!わああー!

とかいって昨日もこんな本買ってるんですけどね(画像参照)。
なんだかんだと、この辺の地域について考えることはライフワークみたいになってます。

ではここまで。それではアデュー。
どろん。

2件のコメント

  • どの時代にもある「人間を書きたい」という思いに深く頷いております……!私も一部の作品が軍関係なのですが政治思想は全くなく、ただ、「人間の物語」を書きたいと思っているので近況ノートを拝読しながら勝手に共感しつつ、何度も深く頷いております……!
    だからこそつるよしのさんの書かれる作品は「人間の物語」として深く心に残るのだなあ…と感じました。
    これからも楽しみに待機しております⚘
    カクコン、良き結果となるようお祈りしております……!
  • 白原糸様

    コメントありがとうございます!
    頷いてくださって嬉しいです。SFということで濃い政治背景のあるリアルの土地を舞台にすると、どうしても「これは」と思われることもあるのですよね。でもその辺はすごく個々人にとり微妙な問題なので、あまり決めつけられたくないし、言っておかないと、と。まあ、「そういうふうに捉えられるかもな」という意識と覚悟は要りますが。とくに軍事関係とか絡むと難しいですよね。
    でも、何度も強調しちゃうけど、書きたいのは「どこでも起こりうる人間の物語」なんですよね……。
    『ディ・ア・レ・スト』も、「宇宙歴○○年 銀河連邦と××星団の抗争は」みたいな話にしてもよかったんですけど、それをやっちゃうと途端に「自分とは関係のない世界」感がでちゃうのが嫌だったんです。あの話の根底にあるものは、いつどこの時代でも起こるうるものばかりなので。

    カクコンは……、もう「ほうほう、何が今年は受賞するのかね」という気持ちになってますが(苦笑)ありがとうございます!
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