というわけで新連載なのです。
『名探偵悪役令嬢』
―我、婚約破棄の場で華麗なる推理を堂々と披露せんとす―
第1話-① 悪役令嬢は婚約破棄の場で謎を突きつける
https://kakuyomu.jp/works/16817139559105789406/episodes/16817139559105897997 いろいろ完結させていないなかで、また新連載してしまうのですが、昨今の悪役令嬢ブームが下火になる前に……ということで急遽やってみました。
しばらく毎日19:00更新、ということにしてみます、が。基本は他の物を書きたいので、人気が出たら様子見て続ける感じにできたら思います。本当に読者様の反応次第の物語にしたく。書き溜めたぶんは出します。一応最後までプロットはあります(いつもそう)。
こちらの長編はこの短編版をベースにしています。
名探偵悪役令嬢 ―我、婚約破棄の場で華麗なる推理を堂々と披露せんとす―
https://kakuyomu.jp/works/16817139554838286848 このときの執筆背景はこんな感じ。
『名探偵悪役令嬢』という短編を書きつつ、異世界探偵に想いをはせる
https://kakuyomu.jp/users/toujakumasiro/news/16817139554841881589 この短編版の反応がわりとよくて、Twitterで続編まだ?と聞かれ、わーいと喜んで長編化してみました。今回「街暮らしを始めたファルラとユーリスふたりで異世界探偵しちゃう話とか、そんなのがこれから書けたらちょっと嬉しいかなって思います」というのが叶えられてうれしいです。
もっとも、いろいろあって、ここまで公開が延びちゃいました。うう……。
この話の最初の最初は、本当にワンアイデアです。「悪役令嬢は嫌われ者だけど、その嫌われ方がシャーロックホームズのそれと同じだとどうだろうか?」というあたりから始まっています。あとはもうずるずると絵が浮かびまくりで。「婚約破棄の場で推理ショー始めるよね、この人なら」とか。
そして「悪役」なのであるから、手癖の悪いホームズとか、実はちょっときっかけは仕込んでました、とか、そうしたのを入れてみました。
キャラクタのほうは、短編書いているとき田村正和さんが亡くなった頃で、基本は古畑任三郎です。助手へのおでこぺしぺしはそこからですね(笑)。あの古畑警部と今泉君が女子として異世界転生したらどんなもんだろうと、ふとよぎったのもありました。
そこから始まった物語ですが、長編化にあたり、いろいろと変わりました。
名前もちょっと変えています。
助手であるユーリスの性格は、さすがに今泉君よりはもうちょっと今風にしたい想いがあり(最近ああいう足を引っ張るけど愛嬌があるというキャラはむずかしいのです)、ちょっとアンケート取ってみました。そうしたらワンコ系で書け、という結果になり、ちょっと私はうろたえました。書けないのです。私が元気はつらつなワンコであったことは、人生一度もないから(笑)。
いろいろ勉強して悩んで、結局のところショタ味があればなんとかなるのではないかと思い、びみ太先生の圭や、人懐っこい系同僚の言動を借りてきて、組み立ててみました。実は私にはめずらしく何度も書き直しています……。
そしてキャラクタの追加。
このふたりを見守る役が欲しくて、イリーナを追加しました。お姉さんとかお母さんぽい感じです。元ネタはネタバレになるので言いませんが…。ロシア貴族なあの人です。
そのうち出てくる女優さんは、大人の危険なお姉さんが対比的に欲しくて加えてみました。ユーリスも別の意味で危険ですが。ふたりで共闘作戦とか燃えますね。書こう。
この4人がチームファルラみたく活躍していきます。
当然モリアーティなライバルもいるということで、魔族な敵役です。
これは拙作『あま勇』からの輸入です。指パッチンがお気に入りで……。彼の否定能力は、実は『スタータイド・ライジング』に出てくる異星人から。本当はSFだったり。
少しチャラくしましたが、言動は思い切り知り合いからです。元ホストだけど、いまはうちの業界での偉い人という良くわからない人です。
ほかにガンバ―バッチが出る「シャーロック」のモリアーティがすごく好きで。ああいう少しチャラいけど、何考えてるのかわからない恐怖、というのが出せたらとは思います。
あとは王子たちの兄弟を追加しています。
セイリス殿下は異母兄弟なので髪の色が違うという設定。実はいちばんお父さんに近く芸事が大好きです。だいたいこの人に徳川慶喜みたいな役をしてもらおうかなと。
ミルシェ殿下はとても大好き(笑)。桜蘭高校ホスト部のハニー先輩みたいなイメージでいます。
それぞれの王子にスポットを当てたエピソードもこれから書けていけたらと思っています。
そして百合です。
本業で偉い人に言われたのですが、「だいたい面白くするのに困ったら、時間制限か、みんなで対戦にすればいい」という名言がありまして、今回は時間制限のほうを入れてみました。そうしたらふたりの行動が立てやすくなりましたです。あ、心臓の限界とかにはしません(笑)。
あと「嫌われたり疎外されてきたふたりが出会って、つらいときにはいつもぎゅーとお互いを抱き締めて耐えてきた」みたいなのを入れました。こういうのは性癖と言います(笑)。なんか好きなんですよね。たとえば『境界の彼方』みたいなのが。そういう意味だと、ユーリスはたぶん栗山さん相当です。
同性愛系は内容として入れておいたのですが、この世界だと魔族に対抗するため「産めや増やせや」で、かなり否定されていると思うのです。でも、そういうのは人類に普遍的にあるから、隠れていると。これからもいろんな形でストーリーに絡ませたく思っています。
今回はなるべくネット小説のコンテキストに沿いたくて、3000~4000文字を毎日定時公開、ということにしました。
これが良いのかどうか、ちょっとやってみたかった、という感じです。
あとは表紙を誰かにお願いしたいな……。絵になったファルラやユーリスが見たい……。
ぜひお読みいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
さて。
簡単に近況です。
さなコン2(第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト)、最終選考まで行ったのですが受賞ならず。うーん、残念!
https://sfwj.fanbox.cc/posts/4090629 それでも多くの人から支持いただき、また同じ執筆している方と交友を深めたり、すごくすごくよいコンテストでした。筆者同士で仲良くなれるなんて、これが初めて。SF力を溜めて、また来年がんばります。これもちょっと書き直したいけど、これはこれでそのままにしときたい気持ちもアリ。
果樹園SF、まあ落ちました(笑)。もうちょっと空気感出したいので、少し増量して書き直します。次に世に出すのはこれかな。書いたネタは結構好き。男の娘SFです(笑)。
しばらく公募系への参加は止めて、今投げっぱなしの連載の完結目指したく思っています。ネタやプロットが溜まりすぎてて……。とはいえ、なかなか本業が多忙で、どこまでできるのか……。むむー。
『そして想いは隠される』はだんだん自分の中では表現の実験の場になっていますね……。次もそんな感じです。あと「男の娘の百合は成立するのか?」という命題に対する私のアンサーにする予定。
『女装めしっ!』も結構引き合いがありまして……。一応最後までプロットあるので、ちゃっちゃっと書いときたい所存です。なんかもう取り上げてた店がなくなってて、時間を感じちゃいますが……。
『わりとどうでもいい創作論』、たてごと♪先生の一編を書き直して題材にさせていただこうとしていたのですが、まとまった時間が取れず、ずるずると伸ばしています。申し訳ないです。
下記ぜひお読みください。こういうの私大好きなんです。
『哲学魔王と迷える天使』
https://kakuyomu.jp/works/16816927860250215592 読みやすくするとしたら、基本はこのままに、少し緩急つけるぐらいで充分なんです。そのあたりを示したいのですが、本当にごめんなさい。
新規系。Twitterに出して反応が大きかった「眠れない女子二人が夜中にお散歩するだけの百合」というのはちょっと作りたく。自殺サイトで知り合ったふたりが、お互いを危ういバランスで支えてどうにか生きてる、というあたりを下敷きにして、みたいな。いつ書けんだ、という気もしますけど(笑)。まあ性癖なんで許してください。
それでは秋の夜長に、みなさま良い読書ライフをー。