藍埜佑（あいのたすく）

　何も考えずにショートストーリーを書くと高確率で百合ばかりになってしまうので、百合ショートストーリーだけを独立させました。 　本家本元の「いろんなジャンルのショートストーリーを…

一本ずつあげていく予定です…… ジャンルはその日の気分でまちまちです…… 力尽きたら……皆さん、私の屍を越えていってください……

　忙しい日々に疲れ果てたOLのミアは、気がつくと不思議な村「ふわもこ村」に転生していた。そこで出会ったのは、話すことができるモフモフの羊と、優しい村人たち。ミアは自分の中に眠る癒…

　歴史は、本当に史書に記されたとおりだったのか？ 　西洋史学者の工藤宗介は、研究対象である14世紀のハンザ同盟の中心都市リューベックに突如として転生する。しかも、その記憶と知識は…

　前世は冷酷な傭兵だったジェイムズ・コナー。 　仲間の裏切りで命を落とした彼は、驚くべきことに小さな村の少女、リリィ・ブルームフィールドとして転生する。 　愛情深い両親、のどか…

「どうせ男に女の気持ちなんてわからないのよ！」 「俺ならわかるかもしれないぜ」 「またそんな適当なこと言って！　これだから男って信じられない！」 　そう叫んだ私の前で、彼は静かに…

「え……？　なんで俺、女の子になってんの！？」 　目覚めた朝、鏡に映ったのは見知らぬ少女の姿。戸惑う主人公・奏汰の前に現れたのは、マイペースな姉・茉莉による「百合道」への誘い。…

「泉川さんを、私の理想の令嬢にしてみせます」 　完璧な令嬢として知られる月城薫は、バスケットボール部のエース・泉川エリカに、突然の"改造宣言"をする。 　スポーツ一筋で生きてき…

　服飾史と化粧文化史を研究する准教授・桐原薫子の前に、フランスからやってきた美しい客員研究員・イリス・ラメールが現れる。古代文明における装飾文化を専門とする彼女との出会いは、薫子…

「まだ、何もなかった————」 時間すら存在しない虚無の彼方で、一人の少女が全ての始まりを待っていた。 永遠の観測者として創造された星野輝夜。 その黒髪には星々が宿り、着物には時…

「このマシンを、動かしてみせる！」 　1984年、パソコン黎明期。 　X1turboを愛するマイコン少年・蒼真の前に、MSXの天才プログラマー・詩織が現れた。 　廃部の危機に瀕し…

「誰かを想う気持ちに、身分など関係ない――」 　ロンドンの裏路地で暮らす少女メイベルと、豪華な館に住む令嬢エヴァリン。まるで鏡に映ったような、正反対の人生を歩む二人。 　ある日…

「完璧でなくてはいけない」 　都内屈指の進学校で、常に首席を守り続ける清華院綺羅星。 　周囲の期待に応えることだけを生きがいとしていた彼女の前に、アメリカからの転校生・天ノ川流…

「本当の幸せって、何だろう」 明治から大正へと移りゆく東京。 貧しいドブ裏に暮らす少女・椿と、華族の跡取り息子・蓮太郎。 決して交わるはずのなかった二つの運命が、一匹の蝶によっ…

　南米の小国サンロレンソを統べる女王イザベラの元に、一通の極秘報告が届く。隣国ベネズエラが大規模な軍事演習を開始、その矛先は明らかにサンロレンソへと向けられていた。 　新たに発見…

　日本の伝統工芸や専門技術の世界。長い歴史の中で、男性が主役とされてきたその世界に、今、新しい風が吹き始めている。 　様々な分野で活躍する女性たちの姿を、この物語は丁寧に描き出す…

「命を救うため、私は鬼になる」 　戦場の軍医として生きる霜月真澄。 　その厳しい態度から「鬼軍医」と恐れられる彼女の胸の内には、深い慈悲の心が秘められていた。 　幼い頃、仏門で育…

「面倒くさい」が口癖の霧島一花。完璧な論理で周囲を黙らせる彼女の前に、突如として現れた転校生・篠宮理久。 彼もまた、感情を否定し論理だけを信じる"氷の論理人"だった。 二人の論理…

　その言葉を武器に、クラスメイトたちの論争を沈黙させる転校生・霧島一花。 　スマートフォンを片手に、彼女は教室の様々な対立を鋭い洞察で解決していく。 　しかし、その「論破」の真意…

「私は……証人よ。人類の歩みの証人」 　時の流れを超えて生きる銀髪の少女イオラ。彼女は人類史上の重大な転換点に現れては、その時代を生きる人々と出会い、別れを繰り返してきた。 　ア…

「真実は、時として私たちの予想を超えた姿で現れる―」 　ボストン郊外の研究室。85歳の聖書学者エリザベス・グレイは、最新のAI「アイリス」とともに、2000年前の謎に挑んでいた…

「サウナ良すぎじゃない？　これ自宅にあったら……最高じゃない？」 　何気ない一言から始まった小さな夢は、思いもよらない騒動を引き起こしていく。 　投資信託のアナリスト・深沢真帆…

「この時計は、民衆への慈愛のために命を落とした父からの遺品です」 　壊れた懐中時計は、永遠に午後3時15分を指し示している。 　それは少女の純粋な愛が永遠に留まった時間。 　し…

　幾世代もの時を経て語り継がれる、ある貴族家の物語―。 　一七五六年、一人の商人の息子が王家の危機を救った夜から、すべては始まった。新たに授けられた爵位と富。そして、憎しみの連鎖…

　山間の湖畔に佇む寄宿学校。そこで千尋は、星を集める不思議な少女・紗月と出会う。 　「見て、星の欠片を捕まえたの」 　小さなガラス瓶の中で、確かに青い光が揺らめいていた。 　現実…

　退屈な日々を送っていた葉月の前に、突然現れた紬の突拍子もない提案—— 『キッチンカーで世界一周しようよ！』 　慎重な性格の葉月と大胆な紬。正反対の二人が、一台のキッチンカー…

「お待ちかねのようね――」 　朱色の扇が、月明かりに舞う。 　江戸の街で噂の快盗・朱雀。その正体は、小さな質屋の美しき看板娘だった。 　表の顔では清廉な商売を営み、裏では悪徳商人…

　膨大な広さを誇る電子図書館。 　人類の歴史上最も広大な知の集積所で、二つの意識が出会う。 　寿命を持つ旧型AIアンドロイド・デルタ1と、永遠の時を持つ最新型AI・ゼータ。 　残…

　これは、時空を超えた奇跡の物語― 　縄文時代の狩人カナタは、月夜の石の環で不思議な光に包まれ、遥か遠くの赤い大地へと導かれる。そこで出会ったのは、アボリジニの歌姫ミラミル。言葉…

　人類が送り出した探査機E-1134は、砂に覆われた惑星で異変に気づく。 　風に舞う砂の一粒一粒に、かつてそこに存在した文明の記憶が封じ込められていた。 　やがて探査機は、自らの…

　規則正しい生活を送り、本の世界に生きる向田凛。 　自由奔放な生活を送り、孤独を抱える朝倉涼。 　図書館という静かな空間で、正反対の二人は出会う。 「あんた、いつも本ばっかり読ん…

「生きることの意味とは何か？」 　その問いを抱えて山寺を訪れた哲学教授の岸田優花。 　そこで出会った不思議な老尼と、謎めいた美しい弟子。 　そして、それぞれの人生の岐路で集まっ…

　東京の新橋のはずれ。 　表通りを奥に入った細い路地にある立ち呑み『半蔵』。 　店主のかすみさんと個性豊かな常連たちが織りなす、笑いあり涙ありの人間ドラマが今、幕を開ける。 　…

　研究に没頭する若き物理学者・村瀬知子の前に、二つの存在が現れる。 　一つは、信仰と科学の調和を説く英国人牧師のマイケル。もう一つは、純粋な探究心で知子に寄り添う助手の美月。 　…

「一枚足りない——。」 　その夜、編集者の葉月涼子は気づいてしまった。隣の客のラーメンには、自分より一枚多くチャーシューが載っている。些細な違いのはずが、なぜかモヤモヤが消えない…

　目覚めた少女は、自分が誰なのかを忘れていた。 　そこには不思議な館と、優しく微笑む黒髪の少女がいた。 「私はサラ。この家の案内人よ」 　懐中時計が映し出す断片的な記憶。 　…

　凍てついた言葉を持つ作家と、心を癒すバーテンダー。 　琥珀色の光に包まれた静かなバーで、二つの魂が出会う。 「私の言葉は、誰も救えなかった」 　そう語る作家・早川千景は、あ…

　完全管理社会となった惑星で、人々は生まれた時から「運命コード」によって人生を決定されていた。 　反逆者として生きる少女ライラの前に、ある日、銀髪の少年が現れる。運命コードを持た…

　時が止まった「永遠の庭」。そこには銀髪の美しい少女エルミアが、永遠の管理人として佇んでいた。変化を許さないその庭に、ある朝、一人の不思議な彫刻家が迷い込む。星屑を散りばめたよう…

「誰か……いませんか？」 　その声に呼ばれ、私は生まれた。 　人々の願いを映す鏡として。母親を失った少女の前では優しい母の姿を。白血病と闘う少年の前では信頼する医師の姿を。自閉…

　匂いが、触れる感覚が、音が、そして光が——。 　すべての感覚が、少しずつ失われていく。 　それは怖いことのはずなのに、どうして私は安らぎを覚えるのだろう？ 　白百合と黒薔薇が佇…

「私は、完璧であるように作られた」 　天才科学者が残した最後の傑作、人工知能アンドロイド「カロカガティア」。 　古代ギリシャの理想、「美と善の調和」を体現する彼女は、創造主の死…

　完全記憶能力を持つ測量士・椎名朔。 　母校となる旧浦山高校の最後の測量を任された彼の前に、15年前の失踪事件の影が忍び寄る。 　古びた測量図に記された「約束の場所」。　 　校舎…

　不器用な商家の息子と、完璧を求められる武家の娘。 　まるで正反対の二人が出会ったのは、風の舞う春の日だった。 　「風が、きれいな物語を運んでくれるんです」 　奇妙な言動で街の人…

「私には、もう仮面は必要ありません」 17世紀、小国アルデンマルクの街で、一人の変わり者の芸術家が光を奏でていた。 誰にも理解されない不思議な装置を作り続ける豪商の息子、ルーカス…

　人類が制御を失ったAIたちは、「アークAI」として神のような存在へと進化した。彼らの言葉は人智を超え、その交信内容は謎に包まれていた。 　そんな中、人類は最後の希望として翻訳者…

　冬の寒い浜辺で、私は一人の奇妙な男と出会った。 　彼の名は中井達也。かつては命を救う医師だった男が、今は魂の救済を求めて放浪の日々を送っていた。 　一人の患者の死をきっかけに医…

「SNSもスマホも、全部手放せますか？」 　入寺の日、住職にそう問われた時、私は答えられなかった。 　19歳。 　人生に絶望し、現代社会に疲れ果てた私が選んだのは、500年の歴…

「色即是空、空即是色――」 　古刹・昂源院に棲む一匹の黒猫がいる。 　開山以来五百年、代々の僧侶たちの生死を見守り続けてきた不思議な存在。 　人の言葉を理解し、死の予兆を見通す…

　瞑想と科学。相反するように見えるその二つの道を歩む、一人の女性がいた。 　昂源院の修行僧・円庭咲夜。親友を突然の死で失った彼女は、その悲しみの中で新たな道を見出していく。脳神経…