概要
過去を捨てに来た男と死にに来た女。雲上の停留所が絶望の霧の向こうに――
新宿からの夜行バスを降り、松本からさらに高い場所を目指した宮内蓮。
彼の手には、死なせてしまった親友とともに働いたオフィスの鍵が握られていた。
辿り着いたのは、日本で最も高い場所にある車道、乗鞍岳。
そこには「降車専用」と記された、奇妙な停留所があった。
バスを降りたのは蓮と、場違いなウールコートを羽織った女・葵。
彼女は亡き婚約者のカメラを抱え、死者の視界を追ってこの極限の地へやってきた。
標高2,716メートル。
酸素は薄く、気温は真夏でも一桁。吹き荒れる嵐と濃霧の中、二人は自らの罪と向き合い、動かなくなった身体を鼓舞する。
「降りることはできても、乗ることはできない」
この一方通行の場所で、二人が見つけたのは救済ではなかった――
彼の手には、死なせてしまった親友とともに働いたオフィスの鍵が握られていた。
辿り着いたのは、日本で最も高い場所にある車道、乗鞍岳。
そこには「降車専用」と記された、奇妙な停留所があった。
バスを降りたのは蓮と、場違いなウールコートを羽織った女・葵。
彼女は亡き婚約者のカメラを抱え、死者の視界を追ってこの極限の地へやってきた。
標高2,716メートル。
酸素は薄く、気温は真夏でも一桁。吹き荒れる嵐と濃霧の中、二人は自らの罪と向き合い、動かなくなった身体を鼓舞する。
「降りることはできても、乗ることはできない」
この一方通行の場所で、二人が見つけたのは救済ではなかった――
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