• エッセイ・ノンフィクション
  • 二次創作

nine point eight.

わたし:
「お兄ちゃん、今日なんか寒くない?」

兄:
「は? おまえ体調悪いんとちゃうんか」

わたし:
「かもしれない」

兄:
「病院行くぞ。支度しろ」

わたし:
「ご面倒おかけします」

:ぱしゅーん。(ワープ音)


医者
「大事を取って一日入院しましょう。点滴つけます」

わたし:
「いつもいつも、ご迷惑おかけします」

兄:
「いつもいつも、ご迷惑おかけします」


半日後:

わたし:
「……ヒマだなー。アプリゲームでもしようかなぁ」


ぴろぴろー。

ナースさん
「秋雨さん、お久しぶりですねー」

わたし:
「ナースさん、いつもお綺麗です」

ナースさん:
「秋雨さん、相変わらずスマホにかじりついてるのね。今日はなに見てるの」

わたし:
「あ、今はちょっと遊んでました。DEEMOっていうリズムゲームで…」

ナースさん:
「へぇ。明るくて、楽しそうな曲ね。歌詞はどんな意味?」

わたし:
「えーと。……え、えー、えーーと……」


Look now
I'm on the top of your world, top of your world
My darling
Here I come, I yell
And take a leap to Hell.

Swirling wind sings for our reunion
And nine point eight is my acceleration
Take me to where our souls may live in peace
Our brand new commencement

Touch of your lips compassionately pressed against
The skull that you used to cherish
Delicate flesh decomposes off my rotten bones
And softly merge into the sky.

わたし:
「――恋の詩です」

ナースさん:
「へー、素敵ねー」


退院後。

兄:
「ほぉ…空気を読んだか。貴様も成長したものだ」

わたし:
「お兄ちゃんの中で私はどんだけ評価低いの!?」

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