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わたしが面白いと思ってる『ゲームと人生のエッセイ』を紹介。

こんばんは、わたしです。

外部サイトになりますが、常日頃から、この人の文章って面白いなと思ってる方を一名、紹介してみます。どなたかのご迷惑になるようでしたら、こちらの記事を取り下げますね。

4gamerさんの『男色ディーノのゲイムヒヒョー』です。

最初見た時は「す、すげぇお名前ですわ……」と驚愕し、さらに現役のゲイレスラーという紹介文を見た時は、飲んでるコーヒーを吹きだしそうになりました。

ディーノさん自身の事については、上記の記事に書かれてある経歴程度しか存じあげないのですが、元々テレビゲームが好きなレスラーさんで、ゲーム雑誌のアルバイトとして、レビューに関する文章を書いていたそうです。

週間連載なので最初に記事を拝見した時から、こっそりディーノさんのケツを追いかけているわけですが、今週の記事はわたし的に本当に興味深かったのでご紹介させていただきました。

今週の『第380回』からの引用になりますが

【引用】
・プロレスってね,“相手が出す技を受け止めなければならない”という不文律があるのよね。いや,避けたらダメっていうルールは一切ないの。実際に避けることもあるし。でも,“相手の技を受け止めてなんぼ”っていう誰が決めたかも分からない空気があって,その空気にあらがえない我々は,痛いと分かっていながら相手の技を受けるの。こういう常人には理解しがたい競技なのよ。【中略】これがなぜかというと,“そのほうが観客が盛り上がるから”にほかならないと思うわけ。

・さて。価値観の話に戻るけども。今のこの時代,いろんな価値観があっていいと思うのよ。でも,勝負というモノがベースにある場合,勝とうとする意志もまた,一つの商品になり得るのよね。何をヤってでも勝てばいいっていうのも,価値観の一つ。一方で,人を楽しませることを第一に考えるのも,また別の価値観としてあっていいわ。ただし,その価値観で勝とうとしなければいけない。
 もうハッキリ言ってしまいましょうかね。一般的な価値観とは別の特殊な価値観を持っているのであれば,その価値観で勝ちを目指さなきゃいけない。別の価値観を持っただけで勝った気になっちゃいけない。それは価値観に逃げてるだけなのよ。

【引用ここまで】


あぁ……(ため息)。

いえ冗談でなく、本気で感心した上に、いつにも増して文章のキレが鋭いというか、ミ○ワよろしく「わかるわーその気持ちわかっちゃうわー」と言いたくなりました。

価値観を上げる。上げたうえで勝つっていうのは、本当に難しいことだと思います。あんまり言いたくないんですが、書店の棚に並んでるライトノベルを見た時に思うんですね。『これはもう詰んでいる』と。

わたしの言う『詰んでいる』というのは、世間が言うところの『終わコンになった』という意味ではなくて、ディーノさんが言うところの『価値観という名の定数がハッキリと固定化し、新しいものへの期待値という乱数が入る余地がない』ということです。

つまりですね、有限性のある書店のライトノベルの棚で売り上げを競う時に『異世界物であるかどうかで勝負がほぼ見えている』のですね。

それが良いことか、悪いことかを考えた時に、一般世間で言えば『良いこと』だと思います。何故かというと『安定している』からです。

ただ、安定しているからといって、たとえばの話、明日とつぜん、プロレスやライトノベルという存在自体が『はいしゅーりょー!』で消える可能性はゼロじゃないんですね。

消えた時に、べつの価値観がないと大体まとめて絶滅します。
『詰んでいる』状態というのは確かに理想ですが、そこで停滞していると明日全員死ぬかもよ。という可能性を孕んでいるという点では『オワコン』というのも正解かもしれません。しれませんが、それが1年後か100年後かはやっぱり誰にも分からないですし、もっと言えば、毎日、毎秒のように『詰んでいる』隣では、誰かが新しい価値観に挑んでいるわけで、ネットがあれば『その場所』に辿り着くのは非常に容易です。ちょっと気晴らしにそういった物に触れて、1円も出さずに消費して満足し、また元の『詰んでいる』場所に舞い戻り、大勢と波長を合わせて触れ合うのが、もっとも最適で賢い生き方でしょう。ではその時、わたしはどうすればいいのか……。

――と、結論を考えていくと、最終的にこういう重く苦しいテーマに行き着くんですが、ディーノさんのレビューは、それとなくそういった人生感を漂わせて、最終的にはお気に入りのゲームの話に落ち着き、今週に至っては、

【引用】

「最近,TVを買い換えたらウイイレ 2016で勝てるようになりました」ってことだけだという。

【引用ここまで】


わたしのコーヒーを返して頂きたい。

オススメですよ。

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