『冬に映画を見ていると
魚になったような気分になる』
そんな気分が分かる日々を過ごしています。
そちらの小説はいかがですか?
僕は短編で理解できない人が登場するものを書こうと考えつつ日々を過ごしています。
昔、書こうとした話で何かないかな? と考えたところ、
「女性のストーカーが意中の男の家へ勝手に出入りし始めて、バレて逆ギレし、意中に似た顔の男と付き合う話」と
「父親が突然女装しているのを目撃した娘が、同級生の男の子に相談したところ、同級生の男の子も女装趣味だった話」
がありました。
うーん。
どっちも一応、理解できない人が登場しているとは思うんですが、書くとなるとどっちかな?
化粧の描写を書いてほしい、というお話を最近いただいたので、「女装するお父さん」の話かな?
娘が女装する父の姿を見て、
「とりあえず、私の服を着ていないからオッケー。ん? オッケーか?」
ってシーンが書きたいだけで思いついた記憶があります。
さて、本日から新しい小説の連載をはじめました。
「西日の中でワルツを踊れ」
ミステリーです。
終盤で驚けるザ・エンタメ。
を目指したのですが、うまくいっていればいいなぁ。笑
テーマはアイデンティティです。
なので、キャッチコピーの「僕はずっと僕でいられるわけじゃなかった。」は結構気に入っています。
ちなみにですが、アイデンティティには二つの側面があるそうです。
一つ目は過去の記憶にある自分が自分であると認めること。
二つ目は現在の自分を見ている他者や社会が認めている自分を自分と認めること。
この過去と現在のアイデンティティを奪われた人間はどうなるのか? というのが僕の興味でした。
そんな訳で、「西日の中で~」の主人公は記憶を失い、知り合いのいない病院の前に捨てられています。
持ち物は財布とロックの掛かった携帯電話だけです。
ロックの掛かった携帯電話って、メールの冒頭が確認できたり、電話を受けることはできる為、名前が分かり、知らない少女からの電話があったりする。
そうして、少しずつ自分を取り戻していく物語だとご理解いただければ幸いです。
僕の小説は少しずつ他作品と繋がっています。
「南風に背中を押されて触れる」という小説があるのですが、こちらが「南」で、今回が「西日の中でワルツを踊れ」なので「西」となります。
二つは一応、隣り合っています。
ただ隣り合っているだけですので、「南風に背中~」を読んでいただく必要はありません。
ご興味がある方がいらっしゃれば、是非読んでいただければとは思うんですけれども。
一応、「西日の中で~」の主な登場人物の名前を羅列しておきます。
西野ナツキ(記憶喪失の青年)
紗雪(死者が見える少女)
川田元幸(紗雪の兄)
空野有(西野ナツキと同室の少年)
久我朱美(紗雪の友達)
川島疾風(朱美が探している男性)
田宮かの子(有に恋する女の子)
田宮由紀夫(かの子の兄)
山本義男(西野ナツキと同室の男性)
守田裕(コーヒーショップ・香の店員)
中谷勇次(有の友人)
片岡潤之助(紗雪の父)
鶴子(紗雪の元保護者)
こんな感じですかね。
ということで、まだ始まったばかりですが「西日の中でワルツを踊れ」をよろしくお願い致します。
続いてエッセイについて。
先日、作家の古井由吉が亡くなられました。
「内向の世代」と呼ばれていて、僕の大好きな「第三の新人」の次の世代でした。
この「内向の世代」に大庭みな子も含まれているので、個人的な印象は非常に描写の上手い世代という認識です。
そんな訳で、古井由吉についてエッセイを書こうと思っているんですが、今週は「長い春休みにオススメしたい小説 10選」です。
もし自分がいま10代で、突然長い春休みが訪れたら何を読むだろうか?
というスタンスで十冊の本を選びました。
これが凄く楽しかったです。
今週の水曜日に更新しますので、よろしくお願い致します。
最後に、倉木さとしの「岩田屋葛藤憚 その① ~俺がそばで見ててやるから~」が完結いたしました。
「あとがきみたいなもの」と解説である「仮想現実としての中谷勇次」という文章を書いています。
あとがきでは、僕と倉木さとしの学校の卒業式(と、そのあと)の話を。
解説では、アイドル論?からの平手友梨奈について書き、中谷勇次へと繋ぐ妙な文章を書きました。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892486673/episodes/1177354054894465291#end よろしければ、覗いてみてください。
そして、面白かったら「岩田屋葛藤憚 その① ~俺がそばで見ててやるから~」もよろしくお願い致します。
がっつり宣伝だけした創作報告となりました。
すみません。
映画についてはまた、別の機会に。
最後に「西日の中でワルツを踊れ」のURLを貼らせていただきます。
毎日17時に更新しますので、よろしくお願い致します。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894472526