• 異世界ファンタジー

『それでも朝日は昇る』連載終了に寄せて(ネタバレあり)

『それでも朝日は昇る』を読んでくださいました皆様、そして応援や評価をくださいました皆様に、厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。
楽しんでいただけたでしょうか? と問いかけるには、あまりにも重くて痛ましい物語でした。
ですがアイラシェール、カイルワーン、カティス、ベリンダを始めとする沢山の登場人物たちが悩み苦しみながら選んだこと、その選択の果てに行き着いた結末が、皆様の胸に何かを残せたらいいとずっと思っています。

この物語はあらすじにあらかじめ書いてしまっていますが、完全無欠のハッピーエンドではありません。
物語の構成上「運命は変えられるのか」「ふたりはどの結末を選ぶのか」と煽り続けましたが、実のところ最初からこの物語は、あのラスト以外は選択肢として存在していませんでした。
そして他の登場人物たちにしても、全ての人物の思いが報い叶えられ、幸せな未来に辿り着くという道は、なかったです。
これに関しては「すみません」というよりないのですが、ただ。

二人が不幸だったかどうか、その答えは、読んでくださった皆様の胸の中にある、と私は思っています。


……まあ本心を言えば、作者の私だってあの二人を完全無欠のハッピーエンドに辿り着いてほしかったんですけどね。
それはそもそも前提として無理だったのが、ある意味一番無念かもしれません。


本編はこれで終了しましたが、本作には番外編があり、自サイトで現在不定期連載しております。
一作目は、大陸統一暦1200年代が舞台。
主人公はオフェリアです。
これは自サイトでの連載時、最も多くいただいた問い合わせに対する解答として執筆したものです。
(ちなみに私の小説を一番長く読んでくれている友人の感想も、第一声が「お姉ちゃんは?」で笑うしかなかった)
オフェリアのその後に関しては、本筋に関係ない(というより、話の展開上、アイラシェールとカイルワーンには掴みようがなかった)ので本編では書けませんでしたが、投げっぱなしもいいところではありました。
そんな彼女の救済を目的とした中編で、これはすでに完結しています。
二作目は、この作品の前提となっているある人物たちの物語です。
こちらが現在、自サイトで連載を行い、現在佳境となっています。
この番外編のカクヨムへの転載は、二作目が完結した際に開始したいと思っています。
もし本作を気に入ったくださった方がいらしたら、その節にもお付き合いいただければ嬉しい限りです。

そして本作は、第5回カクヨムコンにもエントリーしております。
もしお気に召していただけたなら、応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

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