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同題異話SR 11月分を投稿

 同題異話SRの11月分、「記憶を踏み付けて愛に近づく」を投稿。
 たかだか5000字未満の作品を完成させるのに23日もかけているなんて、信じられないことである。遅すぎ。
 実際に本文を書いていた時間のみを作業時間とするなら12時間程度で、1日仕事なのだが、アイデアを思いついて書ける段階に持って行くまでにかなりかかった。


 今回は2つほど没ネタがあり、当初は別の作品を書くつもりだった。そのうちひとつはあまりに安直だったので即ボツにしたが、もうひとつはそこそこ書いていた。

 交通事故に遭って地縛霊になっちゃった人が主人公で、そこには子供の霊も一人いる。で、二人でああ、また事故が遭ったねとか言ったりしてる。主人公はなんとか事故を防ごうとするんだけど、霊だから現実世界に干渉できるわけでもなく、努力も虚しく今日も事故が起きる。

 あるとき、ここで死ぬ人は多いみたいだけど、なんで自分らだけここにいるんだろうという話になる。子供が言うには、この世に未練がある魂が地縛霊になるんだという。だが、具体的にどういう未練があるかは子供も主人公もわからない。

 そのうち、主人公は、自分達が交通事故を起こしているんじゃないか、という気になってくる。自分達がいつまでもこんなところに取り憑いているから事故が起こるんだと。なんとかして成仏するべきだと考えるが、肝心の未練が何なのかわからない。

 それで、なんかよくわからないけど生き別れた息子がいたことにして、それはたまたま君(一緒にいる地縛霊の子供)なんだ、ということにしよう、と言い出す。
 僕ら名字とか違わなかったっけ? とか言って、慰霊碑を確認しようとする子供を制して、主人公は慰霊碑をぶっ壊す。そして、無理矢理捏造した感動の親子の再会を演じて、めでたく成仏する。

 一方、現実世界では、慰霊碑が壊されているのを見て、誰だ、こんな酷いことをする奴は、と、慰霊碑の世話をしていた人が怒る、というオチで終わり。

 ポイントは、地縛霊は現実世界に干渉できなかったはずなのに、慰霊碑を壊すところだけは干渉できた、というところ。愛があれば多くの困難を乗り越えられるものなのだよ。偽りの愛だけど。

 話としてはそう悪くないと思うのだが、私はこのシリーズは、もうちょっとかっちりとしていない話というか、不気味な感じで統一したいと思っている。それで、書きかけていたこの話を破棄して一から考え直した。


 普通、タイトルをお題に作品を書く場合、タイトルの言葉を作品に入れ込みたくなる。タイトルと内容が近い作品を書きたくなるわけだが、今回はあえて、タイトルと内容が離れているようにした。なんでこの内容でこのタイトルなの? と疑問に思ったときに効果が出るような形でタイトルを使っている。

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