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やわらかく

今年の、そして今後の目標である。

ふと手を留めて、浮かぶ言葉。
音が気に入っていても、いざ書き出すと長く、
またそれを後で読むとなると、むずかしい。

かたいのは、言葉だけじゃない。

日頃の表情、仕草、自分の価値観。
良しとするもの、しないもの。

今すぎた瞬間を思い出す度、
「あぁ、まだまだ私は固いなぁ」と感じる。

もう少しゆったりとした、やわらかな応答でも
良かったのじゃないだろうか。

落ち着いて話せば、
もっとやさしい言葉も、見つかったかもしれない。

本当にまだまだ、色んな経験値が足りない。

***

先日、
敬愛していた上司が他界された。

御年80近く、お耳が時折遠くなる他は、
豊富な知識と、若手に負けない馬力で、お仕事をされる方だった。

いつも周囲を気遣って下さり
その柔らかな物腰、優しさを、
私はひそかに慕っていたのである。


あまりに突然のことにショックを受けつつ、

けれど先を逝くのは、そろって皆、愛され
頼りにされる方ばかりなのだと、
同時に納得もしてしまった。

残して下さったものがあまりに大きくて
その方を喪ったという事実が、不思議なほど小さく感じる。


***


やわらかく生きたい。

歳を重ねるほど柔軟に、
誰かの想いに、耳を傾けられる人間で、ありたい。

1件のコメント

  • こんばんは^^シーカットさん。
    お疲れ様です!そしてありがとうございます。

    五官を駆使して普段捉えている基準でさえ、絶対的ではない
    のだなと、
    溶けるような、柔らかいような、霧のような、
    夢幻のような "現実" を感じて戴けたのなら、幸いです。

    ヘミングウェイ、いいですね。
    雄々しく大地を踏みしめ…というイメージがありますが
    シーカットさんのおススメやレビューを是非、伺いたいです。

    それではまた!
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