• 異世界ファンタジー
  • 詩・童話・その他

【幻獣召喚士3】第十話「早船」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16816700428558626785

そんなわけで第十話です。

■レイアの脱出を手引きしたのは、レイアの実父にして序列二位の有力貿易商エドモンド・ワーズということが判明しました。
 もちろん大富豪ですから、さまざまな準備や細工をするなど朝飯前だったでしょう。
 レイアの脱出場所を踏み込みにくいトイレにしたこと、逃走に馬車を使いさらに路上で乗り換えることで、ユニたちの追跡に無駄な時間を使わせ、ライアは半日近い時間のアドバンテージを得ました。
 結局、この時間差がダシル脱出を可能にした決定打となります。
 ここまでのところ、レイア側の完勝です(日本軍の真珠湾攻撃みたいなもので、勝つのが当たり前ですが)。

■早船は本文中の説明のとおりで、一般の上り船に比べると、普通列車と新幹線くらいの差があります。
 通常の倍の本数の櫂で漕ぎ、漕ぎ手も三交替制です。そのため乗客・貨物用のスペースは一般船の三分の一程度しかありません。
 船賃はその分高額ですが、だからと言って豪華というわけではなく、むしろかなり窮屈です。
 それでもグリーン車に当たる個室があるのですが、物凄く高価です。
 ワーズ評議員はカシル二位の大富豪ですから、この個室を当然のように予約済みでした。

■カシル→黒城市は、一般の上り船で二十日前後、早船だと十二日前後ですが、これは平均値で風によってかなり左右されます。
 流れに逆らって遡る上り船にとって、帆に受ける風の力が何より重要です。一般船は一本マストですが、早船はこれに加えて補助の帆柱が二本立っています。
 川船は喫水が浅いのでバランスが悪くなり、操船も難しいため、早船の乗組員は経験豊富なベテランでなくては務まりません。

■さて、最後にアスカ化したwユニですが、この章で書きたかったのはユニと大佐の絡みですから、この流れは必然です。
 次回は二人の珍道中編となりますので、どうかお楽しみに!

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する