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【魔導士物語】第九話「夜間巡回」を更新しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093079638095200

そんなわけで、第九話です。

前半は、前回の続きで、コンラッド曹長の思い出話です。
ここでは、アスカは〝士官学校を出たての、十八歳の少尉〟という設定になっています。
実は、『幻獣召喚士』でも、ちらっとアスカの過去話をやっていますが(「獣たちの王国」の「木馬亭」回)、そこでは高等女学校を十八歳で卒業してから、軍に入隊したということになっていました。
辻褄を合わせるため、『幻獣召喚士』の方を修正しています。

こういうことはよくあるのですが、「どうせみんな忘れているだろう」と油断していると、きっちり指摘してくださる方がいるのですw
作者としては面倒ですが、同時にとても嬉しいですね。

さて、酒保で思わぬ事故が発生した時、アスカは内心パニックになっていて、自分がどんな姿をさらしているか、まったく気づいていませんでした。
当時のアスカは、兄であるゴーマが大好きな重度なブラコン娘だったので、男性に対する羞恥心に欠けていたのも事実です。
ただ、生来の人見知りであまり表情を変えず、無口なせいもあって、コンラッドにはアスカが男以上に男気に溢れた、頼もしい指揮官と思えたのです。

後半はタイトルにもある、夜間巡回の話です。
実は私、十年ほど某最大手の警備会社に勤務していたことがあります。
そこでは、最初に現場の警備員の仕事をさせられるのですが、当然夜間勤務があります。
契約物件を巡回するほか、エンジンをかけっぱなしの車内で待機し、異常信号が入ると管制の指示で確認に向かう仕事です。
当然、帰宅は午前中で、夕方からの次の勤務に備えて、昼間は寝なければならないのですが、これがそう簡単ではありませんでした。

巡回の間、エイナは明かり魔法をずっと維持していましたが、これは超初級魔法なので、ほとんど負担はありません。
小隊全員の足元を照らしても、河原は葦類が生い茂っているので、明かりはほとんど洩れません。
この時まで、エイナは新兵たちに魔法を見せていませんでした。
魔法の威力を知ってしまうと、彼らがそれに頼ってしまい、成長しないのではないかと懸念したからです。
エイナ自身、魔導士ではなく普通の人間として、その実力を評価して欲しいという思いもあったのだと思います。

さて、ここまでエイナの小隊の日常を追ってきましたが、次回はいよいよ事件が発生します。
何が起こるのか、どうかお楽しみに!

それにしても、昨日は藤井八冠が叡王戦で敗れるという波乱、ひまそらあかね氏が都知事選出馬と、個人的に驚愕する事態が重なったので、執筆どころではありませんでしたw

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