https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16816700428272291243そんなわけで第六話です。
■いよいよレイア、そしてマグス大佐たちが南カシルに入りました。
のっけからレイアは、アンダスン議長に対して謎の言動を見せてくれます。
そして、予想外に真面目に視察をこなしていきます。
■帝国側が提出したリストに挙げられた視察希望先は、全部で十四か所です。
一日二か所を視察する考えると、終わるまで一週間はかかる計算です。
■北カシルに帝国に(一時的にでも)抵抗できる戦力を作るため、第八駐屯所(防人村)の責任者だった国家召喚士(ヌエ遣い)のギリアム中佐が指導に当たっています。
彼は除隊して傭兵の身分となっていますが、もちろんそれはアリストアの命令です。
ユニを襲った召喚士(議長の孫)も回復し、サイクロプスとともにギリアムの指導を受けています。
この件は、南北のカシル市民には隠されていますが、帝国側には当然のように知られています。
何しろ、カシルには帝国の諜報員が山ほど入り込んでいるのです。
カシル側も情報が洩れることを気にしていません。こちらに相応の戦力が育ちつつあり、うかつに手を出すと痛い目を見る――帝国にそう知らせることで、侵略を思いとどまらせたいのです。
ただ、なぜ皇帝の側室がそんなことを知っているのか? 川港の責任者が驚いたのはその点です。
それは簡単で、皇帝自らレイアに話していたからです。皇帝はこうした機密情報を彼女に話して聞かせ、それに対する意見や感想を求めるのを好んでいたのです。
■さて、今回までが内容的には序章に当たります。
次回、いよいよ事態が急展開を見せ慌ただしくなってきます。
ユニとマグス大佐も否応なく絡むことになりますので、お楽しみに!