https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16816700428050727866そんなわけで第三話です。
■アランは久しぶりの登場ですね。
前回のラストでユニが「災厄が降ってきた」とつぶやいていましたが、災厄とは言うまでもなくアリストアのことですw
どうせろくでもない無理難題を持ってきたに違いありません。
それはユニにとっては〝災厄〟でしかないのです。
■アランがなぜ、ユニの現在地に飛んできたのかですが、これは割と簡単です。
彼らは最初にユニの本拠地であるカイラ村に来ました。
ところがユニは不在。
それで村の掲示板を管理している娘、マリエにユニの行き先を訊いて、仕事先のキルト村に飛んできたのです。
ロック鳥は猛禽類の例に洩れず、滅茶苦茶に目がいいので、地上にいるユニを見つけて上空から降りてきた、というわけです。
■アリストアがわざわざ辺境まで飛んできたのは、日にちがなかったためです。
帝国が外交ルートでレイアのカシル入り(三月一日)を通知してきたのが二月十二日でした。
帝国の使節が黒城市に外交文書をもたらし、それが王都に届いたのが十五日。
それからユニに出頭を命じても、軍事郵便が届きユニが辺境から王都に来るまでの日数を考えると、三月一日にはとても間に合いません。
■黒蛇帝は外交文書が届いた時点で緊急事態と判断し、強行偵察任務に出ていたアランを呼び戻して王都に向かわせました。
アランに連絡がつき、王都に着いたのが十八日早朝のことです。
アリストアはそのままロック鳥を使って、直接ユニに指令を伝えに出発したというわけです。
■帝国の場合、緊急時には魔導士の念話という無線に近い通信手段があるのですが、王国にはそうしたものがなく、情報伝達では大きく後れを取っています。
■アリストアの指令は、あくまで不測の事態に備えよというものでしたが、実際に不測の事態が起きた時には〝何とかしろ〟という命令ですから滅茶苦茶です。
ユニにとっては〝災厄〟以外の何物でもありませんw
■次回第四話は、再びマグス大佐側のお話です。
大佐の話は書いていて本当に楽しい! ……ので、お楽しみに(^_-)-☆