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【幻獣召喚士3】第二話「新しい仕事」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16816700427965059712

そんなわけで第二話です。

■あくまで主人公であるユニの登場ですw
マグス大佐が出てくると、作者はそっちを主人公にしたくなるので、気持ちを切り替えるのが大変です。
章の始めでユニが登場するシーンは、オーク狩りが一つのパターンみたくなっていましたが、今回は少しだけ毛色が違いますね。

■塩蔵肉はたびたび出てきますが、この世界では肉=塩蔵肉です。
塩は北カシルの塩田で大量生産され川船で運ばれてくる上に、王国西部のコルドラ大山脈で豊富な岩塩も採掘されているので、かなり安価に出回っています。
前章で黒龍野がかつて塩湖であったと推理されていましたが、塩分の元となったのも露出した岩塩が雨で溶け出したものと思われます。

■久し振りにユニが手槍を持っていましたのでおさらいを。
ユニは二振りのナガサ(山刀)を腰に差していますが、同じものではありません。
片方のナガサは柄が金属製で筒状(中が空洞)になっています(もう一方の柄は木製)。
これはフクロナガサと呼ばれています(フクロ=袋)。

この筒に棒を差し込み、二本の目釘を打って、その上から蔓などで縛ると手槍の完成となります。
ナガサは基本的には鉈(なた)なので刀身が厚く、しかも先は鋭く尖っているからこそできることです。

■今回の仕事の報酬は銀貨一枚(2万円)ですが、基本料が銅貨8枚(5600円)、獲物代が17枚(1万4400円)という内訳です。
オスの一頭はオオカミの食糧としてユニが取りましたが、残り(オス一頭、メス三頭、仔四頭)は村人のものとなります。
相当量の肉が採れますから、各家に分配しても結構残りそうです。
ユニが言うとおり、親郷で売れば銀貨一枚以上が稼げるはずで、肝煎が喜ぶのも当然です。

ユニは基本料だけ貰い、獲物を独り占めして自分で売れば、倍以上の稼ぎになるはずです。
しかし、そのようなことはしません。
塩蔵処理の手間と材料、親郷までの運搬のことを考えれば、村人に恩を売って評判を高めた方が得なのです。
肉を売るつもりなら、カシル村(親郷)の近くで狩りをすればいいだけの話です。

■次回第三話も今回の続き、四話で再びマグス大佐側の話になります。お楽しみに!

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