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るねさん's ノォト(1) ご挨拶

 はじめまして。
 舞香峰るね(まいかね るね) といいます。

 多くの目に触れることはないまま、流ゆくであろうことは解りつつも、初めての投稿は勇気のいるものですね。「公開」を押すまで、長いためらいの時間を過ごしました。

 ここに綴った物語──『彼女たちの遍歴』。
 舞台となる架空世界は、わたしの中にずっと存在していた世界でした。
 始まりの頃、ロウ・ティーンでした。わたしの中にひとつの架空世界が誕生したのは、ブロンテ姉妹の幼き時を知った日。
 シャーロット、エミリー、アンの三姉妹にブランウェルを加えたブロンテ家の四人が、架空の世界「アングリア」を舞台に創作しあったという逸話に胸がを躍りました。やがてエミリーとアンは、もう一つの舞台「ゴンダル」に軸を移していき、特にエミリーは、生涯この世界を持ち続けていたようです。

 残念ながら,幼き日のわたしは、生み出した架空世界を持ち続けることができませんでした。その世界は、生まれたのも束の間、いつしか忘れ去っていました。

 ただそれは、伏流水となってわたしのどこかを流れていたようです。
 その突然の湧出はハイ・ティーンの頃。きっかけはゾラの「ルーゴン=マッカール叢書」の物語群を知った時でした。かつて夢想した架空世界が蘇り、個別に思い描いていた架空世界の人々に関連性が芽生えました。
 以来,この架空世界はわたしのなかの片隅に確かに在り続けています。

 こうして生まれた世界を少し整理してみようと思い立ち、文字にしたためてみることにしたのが、今この時ということになります。

 ただ、難しいものですね。
 イデアの投影は、あまりに不完全すぎるものとなってしまいました。
 イメージを膨らませるために書きながら聴き、手すさびに弾いた、この「序章」ノオトは「シチリアーナ」。舞台のモデルとした北方とは真逆の、南方の古典曲でした。早くも迷走の感があります。
 こうした、わたし自身の未熟さもあり、拙いものにしかなりませんでしたが、懲りずにわたしの世界を綴っていければと思っています。

 血沸き肉躍る剣劇も魔法も権謀術数もなく、地味で需要のない物語であることは自覚しています。それでも、わたしの中のこの架空世界の物語に少しでも触れてくださる方がいてくれたら嬉しいです。

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