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植物と人間と他



 支那では菫で「せり」

 支那の文献に菫菫菜でスミレっぽい記述があったので、スミレにしたらしい。
 あんまりセクシャルヴァイオレットな感じがない。
 スミレの「み」は上代特殊かなで甲音(漢字は美とか)

 トノウマ コマヒキグサ キョウノウマトトノウマ など馬系の呼称がある。

 羽後秋田郡で「ベコノツノツキ」駿河駿東郡で「チンチノコマ」 シュンチ シジ チジ カモとちんこの方言を紹介する柳田國男説では、このチンチが謎。
 薩摩での「ウシンコッコ」「ウンマンコッコ」がある。諸星大二郎『生物都市』では、衒ひなくクラスターノズルは出てくるんだけど、かの重要なギリシャ神話のアレは原典では出てくるスミレが、無い。『暗黒神話』で(ry

スモウグサ スモウトリ スモウトリグサ スモウトリバナ スモウバナ スモトリグサ カギトリバナ カケヒキバナ ヒトバグサ スミレグサ ウツボグサ スミラ スミエ

 柳田國男説で、カギヒッパリ カギトリバナ カギヒキバナ カギバナなどのカギは「馬の顎に譬へられた」花の部分で、相撲をする草であるこの植物は、ガキャ共がここをひっかけてバトルを展開したため、と言ふ説で出す。また、異称としてジロータロー ジロヤサブロウ ジロウタロウを上げ、草相撲のデフォである「太郎VS次郎」が名称に残ってゐると説く。スモトリバナと呼称する美濃の苗木で、白ヴァイオレットがジロ花 紫はタロバナとする。

 『日本語大辞典』掲載の語源説の大体。 墨入れ筆から。炭入れに似るから。 墨入花から。 酸+楡で「滑る楡」。 染みれ。 

『野草雑記』にオソメバナ オソメンバナが収録されてゐる。

 種にはなんかが塗りたくられてゐるのでアリンコが持ってくといふナニ。うーん。自家受粉をする場合がある。多分無駄に花ができ、蕾のまま種になる。


 moosleute(苔族) Moosweibchen(小さな苔女) Ruttelweiber(ゆさぶり女)

モースロイテ 苔族 に関してググってみたら資料がない。

『幻獣大全』では、野人とする。

 ドイツ東南部の荒野、雑木林、地中の穴に住む。苔で出来たベッドで眠り、苔を纏ふ小人。

 なんかクリスチャン。

 Wilde jäger(ヴィルデイェーガー 野の狩人)と呼ばれるなんぞに追っ掛けられてゐるので、それに対抗するために人間へ何とかしてもらふ。

 グリムの『ドイツ伝説集』で何話か紹介されてゐる。

 また、ヴィルデフラウ枠に入るヴィルデス・ヴァイブライン(wildes weiblein 荒野の小さな女)は、身長30cmくらゐ、顔と手以外はふはふはもこもこしてゐる。これはどこぞで苔女と関連してゐるかもとしてゐる。

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