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艶っぽい話のネタに

河童ひゃろ話 は三番叟の関係で最初に語られるために、語り手は、火やらうを「ひゃろ」とか「ヒーヤロ」と発音する。

 熊本県の話が一番古く収録されてゐる。

 お婆さんが、川で洗濯をしてゐると河童から、
「ババア (尻を)引かせろ」
 と言はれる。高齢者は若干ご都合主義的に聞き違へ
「(火貸せろってそんな)馬鹿なことができるか!!」
河童引っ込む。後にその人が火を持って川へ行き
「ひかそひかそ」
といふと、河童が水中から烏帽子をかぶって現れ
「ほんかほんか」
 とか言ふ。

 データソースの石川純一郎大先生(でも吉川弘文館刊『日本民俗大辞典』上巻P371)は、河童譚のバリエーションである産神問答譚で、「なんぞから「貴方の子供の首に水が見えるから」気を付けろと言われた親が注意していたら子供が水模様の暖簾で」話を、「笑話化」と言ふ形で、紹介してゐる。『新耳袋』一発目にあったよな。アレはさう言ふ話には違ひないが、えー。『河童の世界』はー、あるのだがー。

 尻を引く に関してアレな何が、ある筈。

 また南方熊楠が、烏帽子の部分の、呼称に関し、ヒナサキ(吉舌 あークリトリス) ヨモコウシ(小陰唇) ヒレ ハタヒレ ヒタヒ(陰山)など、女陰と似るところから、これは邪視を避けるために女陰を象ったもの、と主張してゐる。

 河童はあなるせっくすをするので、男性同性愛を指した「金剛」と河童の地方名である「ゴンゴー」はどこぞで関係するかも、と南方熊楠大先生は柳田國男大先生宛て書簡でなんか書いてゐる。念者とかはいいや

 河童婿入り譚はアレだ。瓢箪持ってってアレするやつだ。でも一応、嫁ぐ娘さんは三番目の季娘(お百姓の、だけど)で、父親がその縁談を持ってくる。九州辺りには「雌で女王」の河童がゐるのだが、さう言ふのをわしの数倍ご存じの柳田國男大先生は河童のジェンダーだかセックス(性別)を認めなかった。

 京極夏彦『今昔百鬼拾遺 河童』では、便所で野郎が用を足してるのを覗きみる人の事件がなんかある。なんかー。

 河童をやってしまふおねいさんは、aそりゃあるけどさぁ、かbだめか 問題。

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