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フィルヴォルグさん

 アイリッシュのアレはなぁ。フォモール、パルホーロンの方がいいなぁ。スコットランドの名士の他にフォモールの王にもコナンゐるしなぁ。一応三番目のネメズさんは「ブリテン」さんがゐらっしゃるとか何とかだしなぁ。で四番目にエリンの島へ来たなんぞの方。

 フォモーリアンの皆さんと、仲良くするこの皆さんは、後に来て、彼らをボコるもアイルランド北西部の保有を保証する、ダーナ神族の皆さんと、言語圏や戦争の際のルールが同じらしい(KMブリッグズ『妖精事典』p301)。フィルヴォルグとダーナ神族の関係は、「ギリシャ神話のティターンとオリュンポスの神々の関係」と比され得る(『妖精事典』p292)

  造形とアレ
 巨人の如きグロテスクな存在で、ヘブリディーズ島に追ひやられ、最初の妖精となった(『妖精事典』p292)。

 巨人として語られた後、身長90cmで百姓みたいな、紅いチェックやプレードの服を著る 形になった(アンナ・フランクリン『図説妖精百科事典』p392)。

 シ―より太ってて暗い。土塁 ラース(円形土砦)に住む。
 人間との間に相の子ができる。
 チェンジリングをする(老けたのは姥捨て山として人間の子とトレードする 拉致した子供は労働力として使ふらしい) (『図説妖精百科事典』p392)

 フィルヴォルグとフォモーリアンの間に生まれたインジッヒ(Indich mac de domnann)はフォモールの王座に就く(『幻獣大全』p216)。

皮嚢製の筏を使ふらしい(井村君江『ケルトの神話』p61)

彼らは、Fir Domhnann (フィル・ドウナン 深淵@ドウヌの民の意)、Gaileoin(ガリョーン 嵐)とともに来てをる(『幻獣大全』p216)。
ダーナ神族が来る前にエリンの島を五つのブロックに分け支配した(『図説妖精百科事典』p392)。
フィル・ドヴナンは北マンスター フィル・ガリーンは南マンスターでフィルヴォルグはコナハトの人(キャロル・ローズ『世界の妖精・妖怪事典』p328)。
プロインシァス・マッカーナ『ケルト神話』p111では、五つの地域はクイギュー(Coigedh で直訳すると「五分の一」)と呼ばれたらしい。
フランク・ディレイニー『ケルトの神話・伝説』p42では、東レンスター西コナハト南マンスター北アルスター 、東中央のミ―ス。

  名称 Fir Bolgとは
「皮を持つ人」の意(井村君江『ケルトの神話』 p61)「革袋の民」(『幻獣大全』p216)「沼地の人々」 (『図説妖精百科事典』p392)。
bolgは、「湿地」(ノーマン・デイヴィス『アイルズ 西の島の歴史』p115)、非ゲール語圏人たる彼らが拝む神ボルグまたはビルグ(グリーン, ミランダ・J『ケルトの神話・伝説事典』p207)、雷(篠田知和基 丸山顕徳『世界神話伝説大事典』p69)
また彼らはコルカ・オイドカ(闇の人)コルカ・ドゥイブナ(夜の人)とも言はれる(『世界の妖精・妖怪事典』p328)。

 アイルランド・ゲール語辞典によれば、Bolgが「嚢」あるいは「火脹れ」(以下、先住民と外国人を指す蔑称とそれに関するヘイトスピーチが小一時間)
 『ケルトの神話・伝説』p42では、「肥沃な土地の土を革袋に入れて運ばされる」苦役をさせられてたのがフィルヴォルグ。

Eochaidさん
Hectorと言ふ名前さんと関連。だから、エリザベスがシシ―とかチャールズがチャックとか、(印欧語辺りへのヘイトスピーチを小一時間)

 いぱーいゐるみたいだけど、一応aフィルヴォルグの人でbモイトゥラの戦争関係の人 あるいはcスペルが「Eochaid」ぽい皆さん。

『妖精事典』p50で、トゥアハ・デ・ダナン一族と戦った際の王の名前はEochaidで「オーヒジ」
『ケルトの神話』p82では、モイツラで、ヌァザ率ゐるトゥアハ・デ・ダナンの一族と6月5日から四日間戦ったフィルヴォルグの王は「エオホズ・マクアーク」
『幻獣大全』p217では、モイトゥラの戦ひ(六日で終る)で指揮を執った尊王の名はEochaid garbで「ヨーヒー」
『ケルトの神話・伝説』p42で、フィルヴォルグさんの、名君と言はれる王エオヒド・マク・エルクがEochaidぽい表記。
『世界神話大事典』イヴ ボンヌフォワ編p638で、エルクの子で名君の名が「オッハイド」
プロインシァス・マッカーナ『ケルト神話』p111で、名君「ヨッキー・マッケアーク」がどうたらとある(´・ω・`)

 そのEochaidさんはWIKI(英語版)によれば、「BC16か20世紀のひと」


 他のなんか
 プロインシァス・マッカーナ『ケルト神話』p110では、「ギリシャ」から来たとなってゐる。ケルトの神話・伝説』p42でもそれは襲はれる。ヤン・ブレキリアン『ケルト神話の世界』p207によれば、「フィル・ボルグ人即ちベルギー人」が「名君ヨッキーに率いられて」、ちょっと遅れてフィル・ゲーリオン(ガリア人説をとる)、フィル・ドーナンが来る。
 井村君江『妖精学入門』p18によれば、一族はスペイン経由で来たらしい。ただ、他の皆さん含め一族は「西」(楽園あるいは死の国)から来た事になってゐる(井村君江『ケルトの神話』p56)。なんかの一族が西から来たといふ剣と魔法物のお約束バイアスがすでにケルトの神話の中に認められる。
『幻獣大全』p228 によれば、M・ムアコックの『コルム』シリーズにおける、コルムと彼の片手と片目をアレしたGlandyth a kraeのなれの果てでフォイミョーア(Fhoi myore)の一族、七剣のスレング(Sreng of the seven swords)は、ヌァザと、第一次モイトゥラの戦で彼の腕を斬ったフィルヴォルグの戦士で「最も背が高く、もっとも毛深く、最強の腕力を誇る」スレンのアレンジださうである。へー。

 マートゥーレスの戦ひで負けたフィルヴォルグは、アラン諸島のイニシュモア島にドゥンエンガスといふ石の砦を築いたとか(『ケルトの神話・伝説事典』p207)。

 パラディウム

 アイギス掛け。戦略とか戦術とか(が別れるのは近世以降)補給とか傭兵とかを司る神が最終兵器(蛇状だから金田伊功が苦心の“ラピュタ”のアレがうにうにする嵐の雲を指す)みたいな盾っつうかブレストプレートみたいなものを著てゐるのは卑怯だと思ひます。

 アト・ド=ヴリースによれば、
a 右手に槍、左手にカエルを持って行進してゐるパラス・アテナ像
b 自動人形
 出来た関係について
1ペロプスの骨。彼は外道なパパのいろいろで、偽装牛肉にされたが父親と引き換へに復活した際、デメテルに鎖骨を食はれた(お直来の時ネズミイルカを食べるデメテル信仰の儀礼を「ドジっ娘のうっかり」として再編されたものらしい)ため、その辺は象牙で代用されたのでその辺が白い。また彼は馬車の名手と言はれる。
2イリオン建設中のイリオスの幕屋にゼウスが投げてよこしたもの。


 ガンゲアッハ 押井守『ガルム』に出てくるロボの名前。ああ、「ン」音と濁音が。

 Effigy 偶像

 Stock 妖精がガキとか家畜を盗んだ代りにおいておくなんぞ。それにそっくりなものの他、丸太ん棒であることがある。

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