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お迎えさんが!!

死神ピカ―
 榎本秋『ライトノベル・ゲームで使えるオリジナリティあふれるストーリー作りのためのシナリオ事典100』
 若いヴァルキリャがピンときた傭兵隊長(ただ、どう見てもアホ)の處へ行く。すると、ちゃんとした傭兵隊長率ゐる皆さんが攻めてきて、アレするも実は彼は!!。
 ううっ さすがにこの資料は、凡体を得るシチュに行かない。『ゆうはく』へ行きさうな感じはするけども。

『霊魂導師は光らない』or『ヴァルキリーが目を付けた英霊候補があほだった件』(仮題)

 まともと思はれる資料で「Psychopomp」の第一音節のPをサイレントで表記(「サイコポンプ」)してるのがある。をぢさん「プシュコポンプ」って言ってくんないと解んないよぅ。

 その霊魂導師が魂を導く冥府は、北の果ての天ださうである。雁門とか雁道(支那で大昔想定された、北の果ての国)とかをアレする。

 わんこはアヌビス(イヌ科!!ジャッカルでないらしいけどイヌ科!!)、ヘルメス、ガチョウ、イルカと並ぶお迎へ動物で、死者を復活させる程度の能力も持つ。その前に、ケルベロスやガルムそのものが冥府であるらしい。

 わんこと言ったらブーツスクレイパー(ブーツの泥をコソゲ落すもの)のデザインの一。あと「娘と犬」の関係に関し、南方熊楠は「生理用品入れ」が犬型である件についてなんか書いてた。あと「器」「類」等の字は、聖なる犬血でいろいろを清める儀礼があってその犬牲を指す字といふ(なので大は元「犬」)白川静説では「家」は犬の屠畜儀礼を行ふ処だが、落合淳思説では、旧来の「豕を屠る儀礼」の處でかつ、いはゆるハウスの字は「雨冠に豕が二匹いる字(英語で言ふとStyを指す)」の略字ださうである。支那人含めた東アジアの人は豚小屋に住んでた。ほか、麿眉の犬を屠る支那の儀礼を紹介する白川静説にわんこキチガイの押井守御大がリスペクトをしてゐる。わんこマスクより犬耳の方がー。

 死神物(死ぬ直前の人に「この度は…」と言ふ、喪服姿のをばさんが仕事する話)として、黒鉄ヒロシ『喪服おばさん』と言ふのがあるのだが、うーん。(喪服おばさんが、例へば死の直前の、明智光秀へそれをこいても彼はシカトこいたまま冥府へ旅立つとかさう言ふ話)

 『「もののけ姫」はこうして生まれた。』(円盤あるよな 当たり前だけど)所収の嘘企画『ごん太を殺せ!』彩花みん!原作をアニメ化。舞台はヴァルハラ。天界からのエインヘリャルによる剣戟の音と、ヘルからの悪臭が来る辺に建つ、霊魂導師の居住区から、今日も彼女が下界へ魂を狩りに行く。これはなんとか言ひながら「OVA」の可能性があった。

例へば『鬼灯の冷徹』でのお迎え課。ナショナリスム、かつ原始的なもので良いらしい霊魂観から、脱魂鬼がいはゆる霊体を持っていき、奪精鬼が「生命活動を止める」縛魄鬼を「肉体を腐らせる」と解釈する。これは多分補佐官殿が支那とかから取材して秋津島へ持って来た際にアレしたもので良い筈。あーうー ゾンビとか― あーうー。かう言ふのを参照してなほ「奪精鬼」をジャパニーズに納得させられる可能性。あれば。バーとカーの解釈とか。

 白川静説の、男神が水の中で作った神のうちの一柱の孫の嫁が、燃える産屋で子供を得る、つまりここには汎世界的に存在する火属性VS水属性の葛藤がないといふの、なんか。

 修羅道 水中にあった。
 インドと北欧で、修羅道が「比較的良い処(法華の方で修羅道が地獄の関係に入る)」北欧でも天国系のこっちで、戦士の魂がラグナロクに備へてと言ふ言訳で戦争の演習をする。その栄光の戦士エインヘリャルを養ふヤギ、ヘイズルーンは確かレーヴとやらの樹の芽を食ふ筈。ミードはいいか。お肉の方ゼーリムニル(豚)はなんか。南方熊楠説の「軍神の神官の職としてのスワインハード」とアレして。グッリンブルスティの他、フレイヤの方の豚ヒルディスヴィーニは「戦乙女の棺」かなんか。

 地獄 なんか炎的ななんかを。地獄では各民族、各国で、一番「いや」なものによって懲罰されるため、さう言ふバイアスによるナニがある。多分鬼灯補佐官殿がペーペーだったころに、鍛冶屋道具的なものを、しばらく後に農機具的なもの での折檻をやってた筈であるが、その辺はいいや。

 イスラムの方。地獄では天使が獄卒を務める。この辺の設定はある種、鬼よりも納得がいく。

 ネワン マハ モリグー の零落したものとしてのバンシー。両方、烏で表されるのでなんか関連すると言はれる。うー、フギンとムニン(オーディンのお遣ひ)とか孝鳥(親孝行といふかホロニックなアレの方多分)、とか太陽の関係とかクロノスは時間でなくてコロニス即ち烏と関係とかは、うーん。
あとおフランスの13世紀ころのナニに出てくるなんぞの妖精、墓地の隣の四阿でお呼ばれしてると、その一人のいろいろがダメだったので彼女は「主催者禿げろ」と言ふ呪ひをかけたとか、の名アルシル モルグ マグロールが、なんか。

 『太陽の帝国』映画版の方 山田隆夫さんが少年にボコられながらトラックを運転するのは置いといて、主人公が、長崎の核爆発(注:舞台は上海です)を見てその原子雲へ
「おばさんの魂が上る」
と言ふ。核爆弾はお話を乗せられるのである。さう言へば、キノコ雲は広島型より長崎型の方がいい形。あとお迎へで、飛行機械的な何かはあったと思ふんだけどなぁ。

 南方熊楠が『同性に耽る女性』で、社会を潤滑に運営する言訳としてホモ(衆道の契り)が機能してゐるが、レズビアンはねぇ(と言ふ謎の性差別がったらしい)と言ふのへ、19世紀のダホメの戦士(女性で構成)が、後輩へ性処理をさせるといふ報告(だけ)を引いて、多分女性同性愛も似たやうなもんだったんではなからうか、と言ってゐた。ダホメの英雌の名前が思ひだせんが、象も倒すと言はれたおねいさんとかは強い上にまともな方だと思った。

 どーしよー 南方熊楠が、a若いおねいさんで、b集団で、c上半身だけアイルランドの古風な成りで、d手を叩いて嘆く バンシーを紹介してゐる。他になんか、アイルランドのこっちでは

「あすこのでかい屋敷なぁ、マクドナルドっていう偉いおいさんほうだけぇどなぁ あすこのジョージまの、ひいひいおぢいの、ロバートっちゅう人が亡くなる前に、あのお屋敷へどっから来たんだかだだくさもない(大量に)狐が来てなぁ、皆で何ずらと思ったらそういう訳だって。それからそれの息子ジェイムズが亡くなる前にも 出たってな ソレで、出たで、じゃあ狩りをせるかって次の日に準備するともうはい居らんてな」

 といふ伝承もあるらしい。

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