スルーア スコットランドの人が恐れるなんか(怨霊で、罪を許されなかったので生前の犯行現場へ出る 但し「堕天使」といふ説明もある)。
「亡者の群れ」といふ意味の「Host」とも言はれる。
『水木しげるの妖精なんとか』では、「ノボロギクやスイバに宿り」とあるが、KMブリッグズの『妖精事典』では、「スイバの茎やノボロギクの茎の陰に雨宿りする」
犯罪者の亡霊のわりに、生前、犯行を為した現場の上空へ夜中やって来てムクドリの如く飛び回り、激烈な抗争をする。その後その辺に赤い血が見られるといふ。
『妖精事典』にある「フル・ナン・スルーア(亡者の群れの血)」と呼ばれる「結露作用で岩石に生じた美しい地衣」についてぴゃっとググってみたら、
Fuil nan sluaghは「Crotal」と呼ばれる地衣類の赤いやつださうである。
彼らは犯罪者のひとなので、『水木しげるの妖精某』によれば毒の槍で、『妖精事典』によれば「命中率の高い毒の矢」で、羊や牛を刺す。
彼らはなんぞ人をなんかしてこき使ふ。上に沼へ引きずり込んでボコる。
『妖精事典』p162
野鳥の鳴く声のやうな音を上げて空を飛ぶ。馬は燃えるやうな目をしてゐる。
イングランド北部では「ガブリエルラチェット」(p474) ラチェットが「臭いを頼りに獲物を探す猟犬」で、十七世紀から「ライム」と呼ばれる革ひもでつながれた猟犬を指す語「ライムハウンド」が出てゐる(ただ、「ガブリエルラチェット」は十五世紀から言はれてゐる)。ガブリエルハウンドは「渡り鳥(主に雁)」の声を「人面犬の鳴き声」と解釈したものださうである。(p67)
空中を彷徨ふ成仏できない死者たちの一団で、無防備な人間を空中にさらっては、人間や家畜にエルヴンショットを射かけるために使役する亡者の群れ(p20)ただ、拉致られた、アブダクトされた人は「人を傷つけろ」と言ってエルヴンボルトを渡されるが、それに血がついてりゃいいので人はとりあへず牛や羊を撃つ(p461 きゃとるみゅーてぃれーしょんはアブダクトされた人がやってた)
サブタレイニアン 妖精丘から妖精丘へ移動中の「地下の住人」の可能性がある。(p182)
魔女と交流があったらしい(p430)
ノボロギク信仰(妖精さんが空を飛ぶ際にもこの植物が使はれる)
ほか。なんかー。アンナ・フランクリン『図説 妖精百科事典 』によれば、スルアグ(スルーアと同じでいい筈)は大気の精霊ださうである。
藤子・F・不二雄『影男』に出てくる輪廻転生観。なんかー。
ヘンカイパン(全にして個 個にして全)うーむ。