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第一回自主企画⑧

コトノハーモニーの遠野と北山です。
今回ははじめての企画に参加して頂きありがとうございます。一体何を言われるのかと身構えてる方もいらっしゃるかもしれませんが、物語を書く端くれとして、書き直すための材料として何が必要だと思うのか、真剣に意見を出し合い、まとめました。

批評『雨と涙』鶺鴒 優雨凛さん
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895676637

まずこの話を読んで二人に共通したのは「展開がよくわからない」という感想でした。
作者がこの話を通して何を読者に伝えたいのか、あらすじやキャッチコピーから推測する内容と描かれている内容が乖離しているように感じました。今回は肯定的批評、批判的批評として語るにはあまりにも判断材料が少ないため、全体について批評する形を取らせて頂きます。

一つ目に、時系列がわかりにくいです。最初に出てくる「あの日」、雨が降っていたという「別れた時」、晴れていたという「出会った時」、それぞれ一体いつなのか。一週間前と言いながら「昨日の彼女」という表現が出てきたり、どの場面を指して主人公が何を考えているのか、本屋での出来事から何をきっかけに気づいたのか?(オバサンが幽霊?義理の姉であると?)という部分が読み手に対して整理されていないように感じます。

二つ目に、漫画のストーリーがよく出てきますが、この物語に対してこの漫画のストーリーは相応しいのでしょうか?作中で主人公に何度か説明させていますが、伏線でもないようですし、作者がどうしてこのストーリーを持ってきたのか不思議でした。意図することがあるのであれば、今のままでは説明が不足していると思います。(この漫画が「どんなに気に入らない世界だろうと、これはこれでいいのだろう」という主人公に気づきを与えるためのものなのか。姉の死に対しての何かを意味しているのか。)

三つ目に、輝いた紙切れや漫画、彼らという要素は何を意味していたのか。オバサンと呼んでる相手と義理の姉はイコールの存在なのか、七歳差や塾の講師という情報は姉とは無関係なのか?自動ドアの件も幽霊だから反応しないにしろ、こじ開けてという表現が物理的すぎて、他人から見える存在なのか、何者なのか疑問が残ります。

四つ目に、「思いついたことをすぐに口にしてしまう人は嫌いだし、仲良くなりたいとは思わない」と言う主人公のオバサンに対する対応はそうなっていませんか。またこの世界に留まりたくない等の独白も、主人公と姉の二人が再会したという印象が薄いため、二人の関係性が本屋での会話から何も匂わされていないのが気になります。

最後まで読んで、どこまで作者が意図して書いているのか?と判別がつかない箇所が疑問として残りました。ここまで率直な意見を書かせて頂きましたが、この作品は作者は分かっているが読者にはわからない表現になっていないか、そこを今一度整理してみてほしいです。


今回は企画に参加頂き、ありがとうございました。
この批評も私たちの意見や主観が入ったものになりますので、全てを受け入れる必要はなく、それを望んでいるわけでもありません。どうかご自身のよりよいと思う作品を、これからも作り続けて頂ければ幸いです。

このような機会を頂きありがとうございました。
今後の活躍をお祈りいたします。

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