コトノハーモニー

受験のために部活を早めに引退した桂は、勉強をしに図書館に通っていた。 ある日、毎日中庭で見かける少女・衣緒と知り合いになる。 それから勉強の合間に中庭で開かれる小さなお茶会で、彼…

世間知らずのランファは、白い虎の子・クルルをお供に、山深くの里を出た。 「お前は自分の使命を果たしなさい」 大ばば様のお告げによって、辿りついたトウシュクの町はある危機に瀕してい…

「誰かに認めてもらわないと、自分が何を好きかもわからないの？」 好きの覚悟が足りない、と言われた。それが美術部の退部届を出す三日前の出来事だった。 弱小新聞部の部長として再スター…

部活と引退後は受験勉強とに、夏を捧げてきた夏帆は、ある日同じ塾に通う阿部と一緒に海に行くことになり……

――本家に戻ってきなさい。 大神蛍は十五歳。ずっと疎遠だった母に呼び戻されて、本家のある守森に帰ってきた。そこで蛍を待ち受けていたのはこの土地を代々守り続けてきた一族の後継者争い…

残業、残業また残業…な日々を送る社会人の足立沙保里。 ある日また残業することになった時、同期が差し入れ代わりにくれたのは子どもの頃に好きだったプリンだった。

たった一言二言、書きつけた絵葉書の宛先はいつも同じだった。 千晶が世界各地から出す手紙の相手とは……