親友の再会。アル出生の秘密。そして『人外』について。
昔書いた文章量にちょっとびびっている毎日です。全話投稿後にまとめて分割分割するかもしれません。
今回は『人外』というテーマで語っています。作中でローランが話したとおり、この世界の亜人のルーツは人間であることが既に判明しております。人外という差別的な表現はあくまでエル教の基盤あってのことで、生物学的観点(この世界では魔術士的な観点)で彼らを人外と認定することはできません。
しかしアルは違います。前にも話したかもしれませんが、彼女は突然変異から生まれたイレギュラーな生命体の分け身であり、彼女自身も本体と同じ力を有した、この世界での唯一無二の『人外』です。それに対する寂寥感を紛らわすためにアルは、同じ不死となったローランに依存している節があります。そして人間でも亜人でもない『人外』は実のところ種族単位として亜人を指揮し戦う意義はありません。
それなのに何故、魔王ロードレクは亜人解放を謳い戦争を仕掛けたのか。
そして亜人に味方する大義名分が、実は存在しなかったことを、まだアルは気付いていません。
それを失ったアルは父の復讐にどう決着を付けていくのか、というのが三章の一応の焦点になります。
次回更新は9月7日(木)です。
アルは此処に在りて~魔王少女の異世界巡礼記録~/葛猫サユ
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