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ゼロ年代からの2次創作

 なるほどこれで以前書いた2次創作に繋がるわけか。

 すごいすごい、全部繋がってる。あのマシな作品つくりをする虚淵氏さえ2次創作的です。あの人パクリですが、ストーリー自体はそれに磨きをかけて作家性があります。その点はただの2次創作作家じゃないです。元ネタは仮面ライダーらしいですけどね。ただ自分なりに洗練させてる。世界観の部分はパッチワークかもしれませんが、元々ストーリー展開のため世界観なので根っからの映像脚本的な作家さんだと思います。小説の様な長さじゃなくて、1クール2クールに特化したアニメ脚本家なんですよ。ただ楽園追放はらしくなかったです。逆にそれが面白かったんですけどね。多分2次創作的って中では1次創作タイプに最も近い作家さんです。

 ゼロ年代から今まで何故共通の世界観を必要とするか?それは共通の世界観の物語の2次創作だから。それですべて解けるのか。ゼロ年代の学園者はそんな深い意味は無いです。キャラクターだけ抜き出して日常するって2次創作作品に良く在る作り方なので。

 何故SAOとなろうは根本的に異なるのか?はここなんですね。RPGと言うゲームの物語の2次創作。ゼロ年代のオタクが2次創作を愛するようになって、その流れのまま10年代も続いてるってわけです。

 どうして共通の世界観を必要とするのか?2次創作的な楽しみ方が自分達の面白さとして染み付いてしまっている。これでネットだけにオタクが多い理由もすべて解ける。ネットに2次創作小説が個人サイトを含めて歴史も古くて膨大にありますからね…。ずっと謎だった何故ネット小説にはオタク層が多いのか?って謎。普通に考えたら商業的には苦しい小説オタクの巣窟になるはずなんですよ。この人達は他に行き場所が無いから。カクヨムがそうなってますよね。元々ネットは文字文化が発達してるのでそういう人と親和性が高いです。

 しかしふたを開けてみるとオタクばっかり。なんで???私の分析では昨今のオタクは面倒な作品見ないからです。なんでこんなクソ面倒なネット小説なんて見るわけ?もちろん良い大人が無料であることを理由にしません。じゃ若いんだろう?違います。中年層が作った文化です。何から何までおかしい。私自身が、ゼロ年代の初期にネットの漫画アニメの2次創作作品をいろいろ見ていました。あの層が今中年になったとすると合致する。

 私の中で、ゼロ年代に飽きたオタク達ってシナリオがあったんですよ。異世界はそれに対して都合がいいですからね。しかしそこに疑問がずっとありました。ゼロ年代から今に至るまで異世界ファンタジーって基本アニメでヒットしない。特定の異世界物だけがヒットする。それが異世界転生物です。後で分かるのですがネット小説作品です。飽きてるのは間違いないんですよ。でもその代わりが異世界ファンタジーなのが正しいのか?

 結局異世界ファンタジーも実は飽きてる。ゼロ年代から始まった2次創作的作品の流れにネット小説はRPGをベースに乗ったというわけです。ちなみにゼロ魔って作品がありますが、あれは学園ラブコメとして捕らえてもいけます。だからあれは無理に異世界で括る必要ないと思います。異世界召喚ですし。

 さて一つだけ魔法科は違います。これは結構大事です。非テンプレだけはなくて、なおかつSAOと同格の作者のオリジナリティが作り出した作品です。ただ何故魔法科はSAOになれずなかったか?で偶然あまりになろうと似てる部分が多かったので同化しましたね。そして世界観だけは独立して個性を持ってると思います。魔法科が流れを変えてしまった部分は皆無だと思います。なろうの補強をしたのは間違いっぽいです。中身を見てて何故同化?したかは分かります。おそらく現実逃避の強い作家さんですね…。誰かのためにそれを作ってるわけじゃない。この部分も同化しやすい部分です。

 魔法科みたいな作品が同化せずに流れを作れたら面白い事になると思います。

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