5月の覚書の〆。自分のためのもの。人に読まれることを想定していないが、誰の目にも触れるところでこれをやっているので、「公共の福祉に反しない」「他者の尊厳を冒さない」の最低限の配慮だけはしている。ただ、感情への配慮は足りていない可能性がある。
毎度こんな前書きをするのは、書き手さんは繊細な方が多いのでね。カクヨムは純粋な読み手さんよりも書き手の方が相当多そうだし。
はい、本題。
■勝手に★を押し付けた作品
二譲夏輝さん作
オペラレッドとコーヒーブラック
https://kakuyomu.jp/works/16817139554649257771 先月読ませていただいた、『ダイヤモンドの惑星』(
https://kakuyomu.jp/works/16816927862377780606)の作者さん。ストーリー構成と展開、文体もマジで隙がない。そのうえ、着想も世界観も何もかも好みなのでソッコーフォローさせていただいた。新作がUPされて嬉しい。
全部がおしゃれ……いや、もうちょっと高尚な感じだな。そう、洗練されている。かっこいいし、好きだなあ。
あと、題材のふり幅の広さすごいですね、本当に。しかも、どれも文字数そんなにないのに、どの世界にも細部の描写差し込んであるからイメージが広がって、満足感高い。
小説は短編と掌編を3作だされていて、
・身近な題材で感情移入できるパターンの現代ドラマ
・哲学的テーマを感じるSF
・オシャンティでちょっとレトロな雰囲気もある現代ドラマ
ですもん。
プロじゃないのかなぁ。ものすごく、プロっぽいんだけれど。
@luckycloverさん作
犯人たちの鎮魂歌
https://kakuyomu.jp/works/16816927863238155000『セリヌンティウスは激怒した』(
https://kakuyomu.jp/works/16816927863193680533)の作者さん。切り口はそのまま、題材は某老舗少年探偵マンガ。
同じく、面白い。『セリヌンティウス~』よりも題材がポピュラーだから、たくさんの人が面白いって思いそう。こちらの作者さんの視点と、畳みかけるように勢いのある文章、好きだな。読むと元気になる。
今気づいたけど、新作がUPされているー!
通知見逃したのか……
■応援中の作品
すでおにさん作
忘れものおくりびと―盆之胡瓜の道草―
https://kakuyomu.jp/works/1177354054913200591 未練を残して亡くなった人の死後のメンタルケアをしている、謎の男「盆之胡瓜」さんのお話。人にはそれぞれ人生の要になっているようなものがあるんだよなぁ……と、しみじみする。
そろそろ★とレビュー投げ付けたくてうずうずしてきたんだけれど、まだストーリーの核心が見えない。今書くと、的外れでトンチンカンなことになってしまいそう。もうちょっと待つか……。
林柏和さん作
縹ノ草子
https://kakuyomu.jp/works/16817139554617728618『鞍馬のゆきみち』(
https://kakuyomu.jp/works/16816927862075692318)の作者さんのエッセイ。あいかわらず文章が繊細でうつくしい。読んでいると音楽聴いているときと同じで、鳥肌が立つときがある。
「心が紫陽花のむらさき色に染まって」なんて、すっごく素敵。
今月はフォローしている方の作品が中心で、新しい心躍る出会いにはあまり恵まれなかった。途中で断念してしまった作品がけっこうあったのだ。断念してしまった理由はさまざまだけれど……。
自分はもともと本は人並みには読むとは思うし、なにせ中年なので、改行がないとか、一話あたりの文字数が多いとか、総量が多いとかははっきり言って全然気にならない。むしろ改行はない方が親しみのような安心感は覚えるし、題材が重めであったり、主要な登場人物がおおかったり、世界観が独創的ならそれなりに文字数は欲しい。
近ごろは速めのテンポでストーリーが展開していくのがトレンドだと思うけれど、それもひと昔前のゆっくりめのテンポでも全然いい。むしろ落ち着く。だって中年だから。
その一方で、作中に改行が入りまくっていてもいいし、文頭一字下げしていないとか、「」や『』の使い方がおかしいとか、三点リーダーがふたつ重なっていないとか、感嘆符や疑問符のあとに一字空けしていないとか、そういう基本的なお作法がなされていなくても、それもまったく気にならない。誤字脱字も脳内補完で進める範疇なら全然いい。
つまり、表面的なものは全部どうでもいい。面白かったり、悲しかったり、たぎったり、感心したり、心が動かされればなんでも良いのだ。
ちょっと忙しくなってきてしまったけれど、今月もそういう出会いを求めてカクヨムをうろつくつもりだ。