ここらでいったん読ませてもらった作品のことをまとめておく(2022年4月★投げした作品と印象に残っている作品編)

 前回のつづき。自分のための覚書。人に読まれることを想定していないので、やはり配慮が足りないところがあるかもしれないし、ただのチラシの裏の殴り書きなので、誰の何の役にも立たない。不幸にも目に入ってしまった方は──(以下略)



■勝手に★を押し付けた作品

荻みすずさん作
身震いするほど勝手な女の独白
https://kakuyomu.jp/works/16816927862338176372

 いやあ……衝撃すぎて、近況ノートで先にボヤいてしまったけれど。もう、発想がね。自分とベクトルが違いすぎて、ぽかーんとしてしまった。自分のなかのどこをどう探してもこういう要素はないな、っていうくらい。その知らない世界をリアルに教えてくれる表現力がすごいなーと。共感はできないけれど、バリバリ理解させてくれる。まったく世界観の違う人間にそれをさせてくれるって、すごい力だ。しかも、短い文で。

 客観的に、たとえば現代日本の倫理観や民法に照らし合わせたら「悪」なのに、本人は種を撒いたことは自覚しているけれど、ある面においては自分は被害者であるという意識すらあるんだもの。自分本位だわー。まあ、たしかに、倫理や民法上は悪でも人として絶対的に悪かっていうと実際難しいけれど。

 作品名に作者さんの良識がにじんでいて、それに癒された。



二譲夏輝さん作
ドリーム・ジャンボ・ドラグーン
https://kakuyomu.jp/works/16816927862406859956

 レビュー投げつけた『ダイヤモンドの惑星』と同じ作者さんの作品。先にこちらを見つけて読んでしまったんだけれど『ダイヤモンドの惑星』の方が個人的には好きだったし、埋もれてしまうと悲しいので、そちらにレビューは投げつけた。

 現代が舞台で、社会人の女性が主人公なのでこちらの作品の方がたくさんの方が共感できると思う。勇気づけられるとも思う。淡々としているけれど、やっぱりやさしい作品。

 あ……『ダイヤモンドの惑星』は読み方によって、ずいぶん印象が変わるようだ。読書って面白い。人の感性もさまざまでいいなぁ。

 それにしても、こちらの作者さんの振り幅の広さ、すごいな。他ジャンル書いている人はたいてい現代ドラマは書けるだろうけど(クオリティは別として)、現代ドラマメインの人はSFやファンタジーはキツイのではなかろうか。特殊な要素があるもの。もともとSF畑の方なのかな。『ドリーム・ジャンボ・ドラグーン』作中の、ファンタジーちっくな舞台設定のゲームアプリの描写も妙に精密だったなあ。




■何もしていないけれど印象に残っている作品

しげ・フォン・ニーダーサイタマさん作
鍋で殴る異世界転生
https://kakuyomu.jp/works/16816452218431067194

「鍋で殴る」の字面の破壊力よ……。有名作品だからレビューがあちこちに落ちているんだけど、レビューすら面白いんだもん。こんなの、反則だよ。

 でも人気作なのは納得。世界観がしっかりしているし、文章は読みやすくて分かりやすいし、文そのものも面白い。キャラクターも魅力的で、それでいて流行の要素もしっかり押さえてある。ストーリー内容も展開も文体も、さじ加減が絶妙だと思った。きっと感度と勘の良い人なんだろうな。

 構成は、ボトムアップだと思うけれど、要になるところは先に組んでいそうな気がする。あんまり中だるみしていないもの。

 家で鍋見ながら、もしくは料理しながら、「鍋のフタって盾じゃね?」「本体は近接武器になるのでは……?」とか真顔で考えていたのかな、とか想像しただけでも面白い。しかも、実際に鍋を装備させて、近接職にして動かすとかね。センスありすぎ。

 ところで、冒頭主人公は自分の世界で死んで、新しい世界の別人のからだのなかで生まれ替わりを果たすんだけど、これって、「転生」と「転移」両方ってことでいいんだろうか。こちらを読んでよけいに分からなくなったんだよなあ。だって、『鍋で殴る異世界転生』なんだもん。まあ、そのあたりは結局作品の本質には関係ないから、ふわっとしていていいのか……。

 あと、どうでもいいけどカクヨムって挿絵を入れる機能が実装されていないのね。なろうはずいぶん前に入っていたような……? 近況ノートには長辺3000pxものばかデカい画像入れられるのに、なんでなんだろう。しかもpngも。近況ノートでpng、3000px入れるシチュエーションってなんだ?

 あー、分かった気がする。
 小説の★評価に干渉させたくないのか。テキストがいいのか、イラストか分かりにくくなるもんね。
 だから挿絵は近況ノートでひっそりやってね。そういうことだね?


三木冬親さん作
真夜中を飲みこんで
https://kakuyomu.jp/works/16816927862377411000

 こちら、社会人で、会社勤めで帰りが遅い方はすごく共感できるんじゃないかなあ。ストーリーというか、場景や音が目に浮かぶよう。心理表現も繊細で、きれいで絶妙。「息継ぎができた金魚のようだ」とか、「日常のわずかな隙間に身を寄せ合って」とか。

 とても素敵だと思ったんだけれど、レビューを付けるのがかえって無粋なような気がして、そのままにしてしまった。それか、自分がこの作品の世界観とはまったく違う、遠い世界で生きているせいで、気おくれしてしまったのかもしれない。正味のところは共感なんてできないくせに、分かったふりをしてとんちんかんなことを言ってしまいそうなんだもの。

 いや、でも「素敵だ!」という気持ちの表明に、★付けるくらいは許されるかも。
 ★投げてこよう。


 また、長くなりすぎている気がする。
 ストーリーがまだ序盤で、応援だけしている作品のことは改めてまとめよう。

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