鍵崎佐吉

SFにしてはかなり情緒的な語り口で珍しいテイストの作品ですが、それらもすべて緻密な計算の上に成り立っているものだと気づかされる。色々なことを考えさせられるけれど、それでも何かを愛す…続きを読む

原初、人は誰しも童貞であった。 そんな記憶はないはずなのになぜか心が苦しい。陰キャ大学生の日常としょうもない苦悩に対する解像度が高すぎる。それでいて陰鬱な気分にはならない匙加減が…続きを読む

SFっぽい世界観でありながらも文章全体に漂う詩情がとても美しい作品です。これから迎える梅雨の季節も、少し楽しい気分で過ごせるような気がします。

戦記物としては100点、人間ドラマとしては120点みたいな、とにかく素晴らしい作品でした。 固有名詞は確かに多めで、僕もそういう作品はあまり得意ではないのですが、それぞれの言葉に…続きを読む

この設定でそっちに行くのか！と感心させられる作品。 何もかも間違いだらけだからこそ、そんな地獄みたいな状況で嘆き合う二人の親和と悲哀がとても映えますね。 ただTS要素を入れるなら…続きを読む

みんな大好きなかわいいパンダになる（された）男の話。 めちゃくちゃ笑えるんだけど、よく考えるとすごく怖くて、そしてとにかく狂っている。主人公の感性というかどこか振り切った語り口が…続きを読む

少女と一匹の獣が織りなす非常にクオリティの高いハイファンタジー。 とにかく緻密で丁寧な世界観が素晴らしかったです。古き良き伝統的なファンタジー世界をベースとしつつも、閉塞的な村社…続きを読む

ディストピア的世界観の中で本物の愛を探してもがき苦しむ少女たちの物語。 愛を示すというよりは、愛を問う物語だと個人的には思います。 しっかりSFしていて良い意味で難解だし、様々…続きを読む

この作品には多分にグロテスクな表現が含まれています。そこには単なる生理的嫌悪感だけでなく、計算しつくされた心理的な気持ち悪さが潜んでいます。少女、夏、海といった「青春」の代名詞とで…続きを読む

わかりすぎて辛い。兄上とまったく同じことを自分も言っていて、共同幻想というか集合的無意識というか、そういうものの存在を強く意識した。作品のネタバレに配慮しつつ、分かる人には分かる書…続きを読む

赤色を知らない友人のことを思い出しました。