愛の名を持って世を穿つモノ

ディストピア的世界観の中で本物の愛を探してもがき苦しむ少女たちの物語。

愛を示すというよりは、愛を問う物語だと個人的には思います。

しっかりSFしていて良い意味で難解だし、様々な要素が複雑に絡まっていて一言で説明するのは難しいですが、それでも不思議と取っ散らかった印象はなく、全てのピースが綺麗にまとめ上げられている美しい作品だと感じました。

個人的な趣味で言えば終盤の怒涛の展開がかなり好みですね。前半の陰鬱とした雰囲気から一転して急速に話の規模感が拡大していっている感じがとても気持ち良かったです。