こんばんは。出だしの良かった四月も今日で終わり。連載もまもなく四ヶ月目に入ります。ストーリーは大きな山場に突入しています。
循環が失われた世界という言葉の意味。そんな中で新しく産まれたレダの存在。意味深な言葉を紡ぐヘアクンフトと何らかの儀式を遂行するべく暗躍する業歪。
力を失い捕らえられたレドを救うべくこれまでに出会ってきた人々が結集し、敵味方ともに総力戦の様相を見せています。その一方、ケイニアでの動乱に乗じて恵みの地の覇権を狙うソルベイユを始めとした東方三国も動き出し、ドゥーリッド侯でありレダの夫だったナヴィードの死から始まった事件は世界を揺るがし破滅の手前へと進みつつあります。
ここから更に話は転じます。レド、そしてシュヴァンレードの復活と業歪の儀式の行方、そして謎に包まれた世界の創造主とは。このあとにもご期待していただければ幸いです。
さて、今回はケイニアの政治体制について。
作中でケイニアの体制はほとんど語られていませんが、唯一マトヤが守護役という役職名を名乗っています。
簡単に説明すると、ケイニアは中核たる侯家と多数の地域守護からなる連合体という形で成り立っているのです。侯家も元々は守護と同格の豪族であり、同盟成立以前の戦乱の中で次第に勢力を広げて他家を支配下に置き、最終的にケイニア国を成立させますがその際にも他家の影響力を完全に排除できず、ケイニア侯家を直接補佐する侯家守護役と地域守護を統括する筆頭守護、更にエグザトスとの境界を防衛する北方守護の三職を設置して不満を和らげています。
この内軍備をある程度動かす立場である北方守護と守護を取りまとめる立場である筆頭守護の人気が高く、位は高いものの実権か限られる侯家守護役は半ば名誉職扱いされており、若輩で実績も足りないマトヤが守護役になれたのもその辺りが影響しています。本人も自覚していて身内人事と呼ばれないよう努力を重ねていましたが、結果は本編のとおりです。
なおリアリスが城を追われたあと、筆頭守護は下剋上を目論みましたがいち早くエグザトスの動向を掴んでいた北方守護がラルフレートについてリアリスの補佐に回ったため、諦めて軍需物資の供給などの裏方に回っています。
事件が終わってもリアリスの立場としてはいち早く自身の側についた北方守護を重く遇し、反面完全に期待を裏切りみすみす城を陥落させる手引きをしたマトヤに重罪を課す必要が出てくるため、姉を救出して事態を収拾しても心労の絶えない日々になりそうです。
明日からは五月です。そうとは思えぬ肌寒さが続きますけれど、体調不良、精神の不調にはお気をつけください。私もこの一週間ずっと苦しくふらふらな状態でした。
無理せず投稿を続けて、良い作品を仕上げられるようにしていきたいと思います。