昨日公開した、ペンギンSFアンソロジー参加作品
可愛いペンギンには旅をさせよ。そして、舌を肥えさせよ。
の裏話・制作秘話的なものをつづっていこうと思います。
◇ネタ出し◇
ペンギン……ペンギン……と頭の中で無限ループさせながら、構想を練っていたのですが、ある時思いついたのが。(Xの投稿をよく見てくださっている方はご存じの通り、)私はよく食べ歩きをするのです。……グルメにまつわるような話!
それに加えて、ペンギンといえば飛べない鳥……。
他に飛べない鳥といえば、エミューとかもいたな……。
待てよ……エミューといえば、UVERworldの曲でエミューって曲があったな。
さらに、終わりの惑星のLove Songで好きな曲、とある海賊王の気まぐれ。
(厳密には、飛べない鳥の話ではなく、島を飛び出してボートに海に繰り出し、海賊船に拾われる女の子の話だけれども。その海賊船の船長の……という部分。
ケープのとあるシーンはそこの部分をヒントにして描いています。
これだ! ということでこれらをもとに、完成させたのが、今回のお話です。
◇名前◇
以前も書いたことがあるのですが、自分が創作をする上で、何よりも悩むのが、登場人物の名前なんですよね……。本当に未だかつて一度たりともしっくり来る名前を付けれたことがないという……。むしろ、それを避けるように名前自体を登場させないか、チャンスブレンド~のように、ペンネームという形をとるか。みたいな苦肉の策をとっていたりするのですが。今回は、というか。今回もそんな感じといえばそんな感じで。ペンギンの種類をそのまんま名前にしました。
アデリーペンギン・ケープペンギン・ジェンツーペンギンの三種類ですね。
勿論、他にもペンギン達はそれなりの数生息しているのですが、別な形での物語の展開(後述します)を考えたときにそれらの登場ペンギンの名前をどうするか、非常に悩ましいですね……。
ちなみに、作中に登場する架空のAI、PENチウム4を搭載した銀色の生体認証装置、通称『PEN銀』ですが、まぁパソコンに多少なりとも詳しい方ならお分かりの通り、インテルのCPU、Pentium4を基に名付けたものです。その頭文字のPEN+生体認証装置を銀色ということにすれば→PEN銀→ペンギンという意味も込めております。個ペンギン識別番号というのは、言わずもがなマイナンバー的なアレのイメージです。
◇カクテル言葉◇
冒頭でアデリーとケープはバーでカクテルを飲んでいますが、カクテルには花言葉のように、カクテル言葉があります。せっかくなので、それをカクテル言葉込みで作中に登場させました。
・フォーリンエンジェル→カクテル言葉:叶わぬ願い
これ以上ピッタリなカクテルはないかと思い、採用(
アデリーが頼むことにより、その自虐さに拍車がかかるし、なんならバーの名前まで自虐的という……。ちなみに、名前こそ登場していませんが、マスターも勿論、ペンギンです。
・カリフォルニアレモネード→カクテル言葉:永遠の感謝
マスターの心意気に敬意を表する意味でも、こちらのカクテルを選択。最後まで読み進めると、実はケープとマスターは旧知の仲であることが垣間見えましたがこれは一体……?
ちなみに、書いてはいませんが、景気付けの一杯としてアデリーとケープの二人は、最後にブラッディメアリーを飲んでいます。カクテル言葉は、『断固として勝つ、私の心は燃えている』です。
◇裏話◇
書き始めた当初、実は登場ペンギンは全て同い年という設定でした。しかし、そうすると、アデリーとケープに関して語り口がほぼ変わらないので、どちらがしゃべっているのか分からないという事態が度々発生したため、先輩と後輩という関係性にしました。そのままの流れで後半の同じ職場やマスターとケープの関係性もぼんやりと描くような形になりました。
没ネタとして、津波か嵐か、とにかく何らかの自然災害に巻き込まれて、気が付いたらエミュー領やヒクイドリ領等の領土に打ち上げられて、事情を説明してそこに住んでいる方々と意気投合して、いつの間にか帰るのも忘れて飲み明かす、みたいな案もあったのですが。それだとあまりにも、夢がないというか作品からかけ離れてしまう可能性があったため没になりました。
◇最後に(ある意味最後ではないかも知れない)◇
投稿時のポストにて、色々とカット・ぼかしたとポストしたのですが。
正直、今のところ何も決まってないのですが、今後続編を書けるような余地を残しておこうと思って書いたというのは本音です。
どんどんと新しい物語を書いていきたいという思いもありつつ、彼らのお話や他の飛べない鳥たちのお話も書いていけたらなぁとぼんやり思いながら執筆していました。
今回はこんなところで。この後も書きたいものが控えているのでぼちぼち書いていきます。それでは~ノシ