自分がやりたいこととは即ちなんなのか。脳みそを叩きつけて出てきたものを誰かに見てもらいたい、というと比喩的表現としても不気味なものではあるが、要するに何もない0から1を生み出したいという願望があり、それこそが自分の原動力だ。
何故小説を選んだのか。イラストやマンガを描けばいいじゃないか。仲間を集めて映画でも作ってしまえばいいじゃないか。そんな意見もどんどこと投げつけられると思う。実際、自分という人間は昔はマンガ家を目指していたものだ。
ただ、何度か挫折し、何がダメなのかを振り返ったときに「自分には表現する力が欠落している」と思った。鉛筆でスケッチブックに落書きしてても、原稿用紙にマンガを描き殴っても、何の形もできなかったからだ。
それ以前の問題として、自分は、昔っから人に物事を伝えることそのものがダメだった。苦手とかいう次元じゃなく、ダメだった。アレを伝えたい、コレを伝えたい、というのができない。他者から見たら支離滅裂だったんだろうなぁ、と。
でも頭の中にイメージはある。脳みその中には形が存在している。これを取り出すだけなのに、どうしてそんな簡単ができないのか。そこで悩んだ自分が思い至ったものがズバリ「言葉」だった。
ああ、自分は言葉を知らないんだな、と。
例えば、そこに「ドラゴンが一匹いる」という状況。これを表現するのにどんな言葉を使えばいいのか。どのようにすれば相手に理解させるような表現にすることができるのか。悩んで、悩んでいたら、小説のようなものを書き始めていた。
小説を選んだというよりも、なんか、既に小説を書いていたというのが適切なのかもしれない。
そういう脳内構造をしているせいか、フリーの3DモデルやらAIイラストを使うことには特に抵抗はなかった。上手く表現しきれないことに苛立ちを覚えることはあっても、脳みその中身をぶちまけられるのだから。
ハッキリと自分の主張を正当化できるほど、根っこはポジティブでもないから簡単な一言で軽く他人に論破されがちだけれども、やはり自分は何かを表現したいというところに関してはブレそうにない。
こうして今日もまた自分は何かを形にしていくばかりだ。
一先ず今回も記録として、AIに生成してもらったイラストをひとつ貼り付ける。
偽令嬢魔王に登場するミモザ・アレフヘイム。メガネっ子で、舌ったらずで、魔力を持ってないくせに、魔法の技術はチート級のエルフだ。
(本当はもう少し身体的にも幼女っぽく、あどけない感じにしたかったが、なるべく近い形で妥協するに至る)